特定保健用食品(トクホ)という浅ましい商売を大企業がするな!! 
Wednesday, March 2, 2016, 01:18 PM
3/2 晴 10時 浅草での空間線量は18ベクレル/立法メートル

ライオンが販売するトマト酢という飲料の新聞広告で、高血圧の改善効果がある薬剤かのような誇大表示をしたということで是正の勧告が出されました。

テレビ・新聞でも日夜「トクホ」商品が連呼されていて、ごまだカテキンだ、植物繊維だとサントリー、花王、コカコーラにつづいてライオンもトマトで参戦というわけです。

これら企業について感じることは

どれも浅ましい企業ばかりだ


ということ

・カラメルで着色したアルコールを売るあこぎ商売のサントリー
・環境破壊の元凶である界面活性剤を大量に消費させる花王
・世界でゴミと健康問題を引き起こす食品群の総元締めコカコーラ

共通するのは宣伝イメージで大量に売るという商法です。電通、博報堂と二人三脚、それに霞ヶ関の官僚も加わっているのだから三人四脚か。

痩せる(脂肪を燃やす)だの、血圧を下げるだの、コレステロールを下げるだ、カルシウムだ、お通じだとあれやこれや「お上のお墨付き」で文言が踊っています。

消費者はアホだからお上のお墨付き商品を買えと言わんばかり


一体こんなマークを誰が信じるのでしょうかね。許認可を与えるのは天下り先(独立行政法人)です。

同じ成分であっても方やありがたみがあるかのように宣伝しても良いというお手盛りな制度。
たとえば牛乳でも、成分が安定してカルシウムが含まれていれば(添加すれば)特保を申請できることになります。
これはつまり、食料品の工業製品化にすぎません。

本来食品は、時期や産地により成分の過少があるていどあるのはあたりまえです。
旬の物が美味しく安いものであるべきなのに、それを工業製品として扱わねばならぬということ。

まあ特保を申請するような企業は、タダみたいな物を大量に製造して、大量に消費させることを主眼とした企業ばかりですから「お上のお墨付き」は公的宣伝文句の一つぐらいにしか感じていないでしょう。

おぞましくて浅ましい企業にはふさわしい勲章だ



隅田川のほとりにあるライオンまでもが、トマトジュースを販売しているとは知りませんでした。歯磨き粉屋だと思ってました。
まあアスピリン錠「バッファリン」も売っているのですけどね。
手堅い商売をしている会社だと思っていたのですが、こんな会社までもトクホで一儲けを企んでいるとは知りませんでした。

だいたい「痩せる」「きれいな血液」「お腹スッキリ」なんていう文言はいかがわしい会社(実在するかも怪しい)の専売特許です。
自社流通網を持てず、深夜の通販番組か週刊誌の裏表紙が定位置の、明日消えても誰も気にもしない名も知らられていない会社ばかりです。

その領域にサントリー・花王・コカコーラといった大企業が浸蝕しているということ。
その末席にライオンも加わっていたと言うこと。

宣伝に関しては古くから景品表示法・薬事法という法律があります。この法律違反が疑われたら、まず逃げられません。
もっとも「〜に効く」「〜が治る」と堂々と宣伝する会社なんて、景品表示法・薬事法なんぞクソ喰らえ、やれるもんならやってみろという会社(実在してるかも怪しい)です。
すぐに会社名を換えて同じことを繰り返すだけです。

サントリー・花王・コカコーラにつづいてライオンも私の不買企業に加えました。

過去ログ:ビタミンCは心臓疾患のすべてを改善する (NHKためしてガッテン)
なぜこんなに引き籠もり精神病者が多いのか?ソフトドラッグ化する食品
カロリーゼロは飲んではいけない 人工甘味料による発症と中毒性 腸内細菌にはオリゴ糖がお勧め
「断糖のすすめ」(炭水化物を減らすと身体は激変する)
アメリカの肥満・がんの原因は糖分だと告発するジェイミーオリバー
売れすぎて生産中止?これぞ鳥井商法(メディアの逆利用)
これからは「摂らない」という治療が主流になるだろう
若返りにも癌退治にも効く糖質(炭水化物)断ち
電車に乗れば避けられないインフルエンザ
ビタミンコワイコワイひぃ〜(がんリスク17%上昇)
ビタミンC化合物はあなたを老け顔にする!

http://www.sankei.com/affairs/news/160301/afr1603010030-n1.html
ライオンのトクホで誇大広告 消費者庁、健康増進法違反で初勧告

 消費者庁は1日、ライオンが販売する特定保健用食品(トクホ)の飲料を飲むだけで薬に頼らずに血圧が下がるような誇大な広告をしたのは健康増進法(誇大表示禁止)違反だとして、再発防止などの措置を勧告した。同庁によると、トクホの広告をめぐる勧告や、健康増進法の誇大表示禁止の規定に基づく勧告はいずれも初めて。

 誇大な広告があったとされた商品は「トマト酢生活トマト酢飲料」。ライオンは平成27年9月〜11月、飲むだけで薬剤による治療に頼らずに高血圧を改善する効果があるような内容の新聞広告をした。同庁は消費者に誤解を与える誇大表示に当たると判断した。トクホは、健康維持や増進の効能表示が国に認められた食品。事業者が申請し、効能の科学的根拠や安全性を内閣府消費者委員会などが審査し、消費者庁が許可している。

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「摩天楼の呪い」高層ビル競争は経済危機のスタート地点 
Tuesday, March 1, 2016, 12:54 PM
3/1 晴 10時 浅草での空間線量は18ベクレル/立法メートル

ファイナンシャルタイムズ(FT)の記事を買収した日経新聞が掲載しています。
経済学者の間では、最高の高層ビルが建設されることと、金融危機には相関関係があるという説です。

単純に経済が好調である国は、ビルの高さ世界一というわかりやすいアイコンを求める風潮が強いということ。そして建築には数年かかるのでその間に経済が冷え込むという理由です。

別に不思議でも、ましてや呪いでもない単純な理由。

それでも、高層ビルばかり建てたがる国というのは、まもなく斜陽になるという良い指標にはなります。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM26H3L_W6A220C1TZN000/

しかし高層建築ラッシュで中国の粗鋼生産量は高層建築ブームで8億トンにも上り、それに伴うセメント生産量も莫大な量となっています。これが過剰生産過剰在庫となってダンピング輸出されています。

G20閉会後に中国は粗鋼生産で3億トン削減する方針をやっとたてました。それでも5億トンでも日本の生産量の5倍です。
まだまだ中国の過剰生産は世界にデフレの種を撒き続けるということ。

元凶は経済原則に従わない共産主義による支離滅裂な生産計画によるものです。
周近平は鉄をこれだけ生産しているのに、ボールペンの先の玉を作ることさえできないと嘆いたという話があります。

ロシアもロケットや軍用機を造る技術力がありながら、民生品をつくることはできません。あっても古臭い模倣品ばかりです。

結論としては

中国のハードランディングは確実視されているということ



人間が住める限度は地上9階建てぐらいが限度ではないでしょうか。
私は4階以上は階段で上りたくないし、エレベータが混み合う時間帯はフラストレーションが溜ります。

商業用途以外でやたら高い建築物は無用ですし、景観破壊の元凶です。
高さ制限の緩和で銀座も浅草も風情のない凸凹なスカイラインで無様です。

http://archives.mag2.com/0000102800/

                   2016/3/1 No.3245
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 10秒で読む日経!視点が変わると仕事と投資のネタになる
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   今日のNews
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●中国政府は29日、過剰になっている石炭・鉄鋼産業の生産能力削減を進める
 過程で合計180万人の余剰人員が生まれるとの予測を明らかにした。企業に配置
 転換を促すなどし、失業増は抑える方針。構造改革に伴う雇用のミスマッチ
 解消は中国経済の大きな課題で、5日開幕する全国人民代表大会(全人代、
 国会に相当)でも論点になりそうだ。
 雇用対策を担当する尹蔚民・人事社会保障相が29日の記者会見で語った。
 「初歩的な統計」として石炭で130万人、鉄鋼で50万人の余剰人員が出ると表明
 した。
 対策として「企業が社内で配置転換する」「転職や創業を支援する」「早期
 退職を促す」「政府が公益性のある仕事をあてがう」の4つを挙げた。政府
 が先に準備を表明した2年間で1000億元(約1兆7250億円)の資金を対策に
 あてる。          日本経済新聞2016年3月1日


   __________
   佐々木の視点・考え方
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
★中国の粗鋼生産能力は年間約11億トン、実際に製造される量は8億トンと
 言われる。原状でも7割の設備稼働率であり、3億トンの遊休設備がある。

 この状況で1〜1.5億トンの生産カットをしようと中央政府は意図しよう
 としており、この結果180万人の鉄鋼業従事者の22%が失職する見通し
 だった。上記記事の数字を見ると、この路線上にあることが分る。
 
 2割以上の人員削減は大きな話だが、この効果は怪しい。
 3億トンの即ち日本の3倍の設備で生産能力削減しても、今の怒涛の過剰生産
 過剰出荷は止まらないのだから。

 8億トンの生産設備削減をしてやっと5億トンの生産になり、市場を落ち着か
 せられるものと考えられる。

 つまり、「180万人削減」はショッキングな見出しだが、中身は現状の需給
 に対して殆ど意味のない弥縫策なのだ。

 しかし、鉄は単独で8億トンも作られるのではなく、莫大な量のセメントと
 併せて鉄筋コンクリートのビルとなる。鉄鋼生産減は製鉄所や原料の鉄鉱石
 石炭の雇用人員だけでなく、セメント関連産業にも甚大な雇用減をもたらす。

 これから中国のデフレ不況が悪化することを示唆している。

 社会主義経済は、経済原則、神の見えざる手が一切働かない仕組みであるため
 資本主義経済の大切な原則「破綻の自由による資源の再配分」が機能しない。

 この結果、ソフトランディングはありえず、何時もハードランディングしか
 ありえなくなる。

 このことが、これまでも高成長を作ったのであり、その反動の尋常ならざる
 長期甚大な低成長・マイナスを作りだす。

 今後数年は上記記事による弥縫策が実行されるだろうが、その効果は無く、
 いずれハードランディングとなる。



http://www.globaleye-world.com/2016/02/540.html

FT紙が報じる「摩天楼の呪い」


By globaleye | 2016.02.29 12:25

FT紙は「摩天楼の呪い」という言い方をして中国の不動産市場について報じています。

この記事の中で、3年前に世界一高い838メートルの高層マンション・ビル群「スカイシティ」の起工式があったところが、今や魚の養魚場になっていると報じています。

世界一高いアパート(マンション)はプリンセス・タワーであり、ドバイにあり、ギネスにも登録されていますが、それを超える世界最高層のマンション・ビル建設予定だったものが、今やその土地は養魚場になっていると報じているのです。それでも不良債権化していないのです。



ところで他の報告書によれば、2015年に建設された高さ200メートル以上の超高層ビルは世界全体で過去最高の106棟となり、中でも62棟も建設された中国は8年連続で超高層ビル数トップとなっており、今年2016年の超高層ビル世界トップ10のうち6棟が中国のビルになるとの予測もあります。

ところで都市別ランキングでは意外な都市が登場しています。

<新たに建設された超高層ビル数の都市別ランキング>

1位 : 7棟 ジャカルタ(インドネシア)

2位 : 5棟 南京・南寧、深セン

ジャカルタで不動産バブルが発生していると言われてきていましたが、世界一になるとは思いもよりませんでした。

今後不動産バブル崩壊のドミノ倒しがアジアで見られるかも知れません。

ところで、この記事では、経済学者が「摩天楼の呪い」と呼ばれる学説について議論してきており、世界最高の高層ビル建設と、ほぼ同時期の金融危機との間には不思議と相関関係があるとする説を解説していますが、今、世界経済で最も重要でかつ最大のリスク要因は、中国の不動産市場だと指摘するアナリストがおり、その理由は2011〜12年の2年間で中国が生産したセメント量が、アメリカが20世紀全体に生産した量を上回るとしています。

それだけ膨大なセメントを作り使ってきた訳ですが、これは鉄鋼も同じです。

今や年間8億トンとも言われる鉄鋼(粗鋼)生産能力となっている中国ですが、この8億トンの生産能力のうち稼働している設備は6億トン、そして国内需要は4億トンとも言われているのです。

最大で2億トンとも言われる過剰生産となっており、このうちの1億〜1.5億トンが輸出に回されていると言われていますが、この1億トンは日本の粗鋼生産量に匹敵する膨大な量であり、粗鋼生産だけを見れば日本は「必要ない」となりかねない量なのです。

セメントも鉄鋼も装置産業であり、一旦設備を作ればそう簡単に破棄する訳にはいかず、結果、過剰在庫をさばくために永遠とビル・マンションを作り、空港を作り、道を作り続けるという政策が取られるのです。

(中国のGDPの半分がこれら投資支出によるものとされていますが、当然といえば当然なのです)

ところが今やこの投資が行き詰まり出してきており、建設も出来ない、設備は余り出してきている、人も余り出してきている、となりつつあるのです。

この膨大な余剰を消化させるために中国が進める『アジアインフラ投資銀行』がある訳ですが、果たして間に合うでしょうか?



超高層ビル建設の後には経済危機が続くとする「摩天楼の呪い」と呼ばれるジンクスがあると言われており、今、アジアでこの「呪い」が現実化する時期が近づいてきていると言えます。

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高所得者を優遇したレーガンからアメリカは弱体化した (ピケティのコラム) 
Monday, February 29, 2016, 05:00 PM
トマ・ピケティのコラムを読みました。ピケティはマルクス主義をわかりやすく現代風に解説した「21世紀の資本」の作者です。
過去の私のピケティに対する感想は、フランスにおいて

マルクスに次ぐ影響力の大きな社会主義者が誕生した


というものです。

ヨーロッパ全土でも、いまだ貴族趣味の強いフランスにおいて異色の論者としてもてはやされているだけだろうと思っていました。
ましてや政策に於いてもキリスト教保護策が強い国内政治に、異論を唱えることはないものと思っていたのです。

自由市場主義者に対するアンチテーゼとしての存在です。

過去にピケティを評した内容をリンクしておきます
フランスで広がる反ドイツ主導(実体は第四帝国)の動き
人権平等主義のオウンゴール 過激平等主義は国家を揺るがす
EUも「ギリシャの永遠の借金」のままででなんの問題もない(Euroは今が買い)
Liberty(リバティ)はプロテスタント・カルバン派の標語でしたが・・・
時価総額という架空の金額で計る富裕層の資産(ピケティの唱える資本論とは)

しかし現実は奇なりという通り、米国大統領選では民主党候補として社会主義者のサンダースが健闘していますし、共和党ではリバータリアンに近いトランプが圧倒的な人気です。

自由主義のアメリカにおいて保護貿易や累進課税の復活、さらには民族主義的発言がもてはやされていることにピケティもたじろいでいるようです。

しかしです、ピケティの分析は現実的だなとコラムを読み続けていると思うようになりました。

たとえば国家の債務なんてほっとけばよい



といった論調など。国が債務で地球上から消滅するわけではないし、必ず多国間において均衡点があるから他国の国民が心配するほどでもないということです。

貧富の格差はアメリカにおいてはレーガン政権時代に大幅に累進課税の最高税率を70%台から28%まで引き下げたことにあると指摘しています。その後民主党政権で引き上げられたとしても40%となっています。

レーガン政権では経済停滞を理由に最低賃金の引き上げも消極的であったのです。
しかし結果、80年代のアメリカは産業の空洞化が進み、クリントン政権でIT産業が育つまでは停滞し続けることになります。
もっともコンピュータはIBMとはいえ、大部分は日本製(5550シリーズはリコー製)で、アップルもソニーに受託生産させていたのですが。

マルクス的社会主義の潮流は日に日に大きくなっている



これがここ一、二年の実感で、ピケティが唱える不均衡是正に向けた累進課税の強化を望む声が高まっている気配を感じます。

アメリカが再び、ケネディー時代、せめてレーガン以前の税制を復活させるようになれば、私はアメリカは十分復活できると思います。
どうもピケティの「21世紀の資本論」はヨーロッパ国内向けに書いたのではなく、アメリカに向けた政策提言ではなかったのではないでしょうか。

社会主義傾向が強いハーバード大学がピケティをヨーロッパよりも先に最初に取り上げてますから。(英語版はハーバード大学出版会から)

翻って日本の政治、国会論戦を眺めていると、アメリカの一周遅れいや二周遅れってな感じです。
野党の論点があまりにもピントが外れてます

国民の大多数の関心は憲法改正でも安保沖縄問題でもない。

国家の大罪である税の不公正に野党は黙んまり



これでは貧乏人は野党に期待できません。残念ながら日本にはしっかりした闘える社会主義政党がないということ。
労働組合を基盤とした民主党?

労働組合自体が所属企業に日和っちゃっててどうしようもないです。

アメリカはユニオンの政治力は強いから、大統領選の結果如何で、大きく変わる可能性があると感じます。

富の偏在が是正されてアメリカが復活するかもしれません。頭が変われば下まで一気に体制が変わるのが大統領制の特徴です。

ニューケイジアンのグルーグマンにもう復活はない。

ピケティが唱える新マルクス主義の時代がアメリカでは意外と早く実現するかもしれません。日本は政治・経済で置いていかれるだけです。

ちなみに私はリバータリアンですから、消費税はいかなる理由でも大反対です。たとえ福祉目的であるという理由であっても。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12224159.html?rm=150

(ピケティコラム@ルモンド)米大統領選 サンダース氏は新時代を開くか



米国大統領選の候補者指名争いで、「社会主義者」バーニー・サンダース氏が信じられないほどの成功を収めている。私たちはどう解釈するべきなのだろうか。

 バーモント州選出の上院議員サンダース氏は、いまや50歳以下の民主党支持層ではヒラリー・クリントン氏をリードしている。それでも、彼女が全体で優勢を保てるログイン前の続きのは、ひとえに50歳以上の支持層のおかげだ。「クリントン・マシン」と呼ばれる支持者や保守的な主要メディアに、サンダース氏の勝利は阻まれてしまうかもしれない。だが近い将来、彼のような、でももっと若く、白人でもない候補者が大統領選で勝ち、国の「顔」をすっかり変えてしまう可能性があることが証明された。

 1980年の大統領選でのロナルド・レーガン氏(元大統領)の勝利で始まった政治イデオロギーが、様々な局面で終わりを迎えている。私たちはその終焉(しゅうえん)に立ち会っているのだ。

     *

 時間をさかのぼろう。30〜70年代、米国は不平等の是正のため、野心的な政策を進めた。当時、旧大陸(欧州)は「超」のつく不平等がはびこり、米国の民主的精神とは相反するものとみなされていた。米国は二の舞いにならないため、両世界大戦間に高い累進性を兼ね備えた所得税と相続税とを生みだし、欧州では適用されたことがない水準の税率を課した。

 実際、30〜80年までの半世紀に、米国で年収100万ドルを超える層に課された最高税率は平均82%だった。40〜60年代、ルーズベルトからケネディ大統領までの時代は91%に達し、レーガン氏の大統領選があった80年時点でも70%を維持していた。

 米国で、この政策が戦後の経済成長の勢いをそぐことは一切なかった。相続税にも高い累進税率が課され、その税率は何十年もの間、巨額の財産に対しては約70〜80%だった。

 一方、ドイツやフランスで最高税率が30〜40%を超えたことはほとんどない。米国は欧州と異なり、戦争や破壊を経ずに相続税で財産の集中を軽減したのだ。

 また米国は、欧州各国よりずっと早く、30年代にはすでに最低賃金を定めている。2016年現在のドルに換算すると、その額は60年代末に時給10ドルを超え、当時、群を抜いた水準だった。しかも、高い生産性と教育体制のおかげで、失業はほとんど生まれなかった。民主的とは言い難かった南部でまだ合法的に続いていた人種差別に終止符を打ち、新しい社会政策を打ち出したのもこの時期だ。

 一方で、この一連の政策は大きな反発を生んだ。白人有権者のうち少数の反動的な人たちと、金融エリートの間では特にそうだった。ベトナム戦争で面目を失った70年代の米国にとって、ドイツと日本を筆頭に敗戦国が急速に追いついてきたことも懸念材料となった。石油危機とインフレーションにも悩まされた。レーガン氏はこうしたあらゆる不満の波に乗り、当時すでに神話と化していた原初の資本主義を復活させる綱領をかかげて当選した。

 クライマックスは86年の税制改革だ。高い累進税率を課してきた半世紀に幕を下ろし、最高税率を28%まで引き下げた。その後、クリントン時代やオバマ時代でも、民主党政権は本当の意味でこの決定を見直さず、最高税率は40%あたりにとどめた。ちなみにこの数字は、30〜80年の平均税率の半分だ。当然、格差は爆発的に拡大し、超高額給与が生まれることになった。しかも経済成長は低調で、大多数の人たちの所得は停滞した。

 レーガン氏はまた、最低賃金の水準を上げないことも決めた。80年代以降、最低賃金はゆっくりと、しかし確実に、インフレによって目減りした。69年は時給11ドル近かったが、2016年は7ドル程度だ。この点においても、民主党への政権交代は、レーガン氏が導入した新しい政治イデオロギーを根本的に変えることはなかった。

     *

 現在のサンダース氏の成功から分かるのは、米国のかなりの数の人たちが、不平等の増大と見せかけの政権交代とにうんざりし、革新的な政策で平等を目指す米国の伝統と和解しようとしているということだ。クリントン氏は、08年の大統領選の候補者争いでは、特に健康保険制度についてオバマ大統領よりも左翼的な政策を掲げて戦ったが、今日ではレーガン=クリントン=オバマの政治体制を継承する、現状維持派に見えるのだ。

 サンダース氏は、高い累進性を持つ税と時給15ドルという高い最低賃金を復活させると提案している。さらに、国民皆保険と公立大学の無償化も唱えている。現在、教育を受ける権利には極端な不平等が生じているからだ。この現実と、「能力主義」という現体制の勝ち組が使う論法との間には、明らかに大きな亀裂が走っている。

 一方の共和党は、極端なナショナリズム、反移民、反イスラム教の論調に傾斜し、際限なく白人富裕層を賛美している。

 レーガン氏とブッシュ氏に任命された判事たちが、政治献金の影響力を制限する法的規制をすべて取り払ってしまったため、特にサンダース氏のような候補が大統領選で戦うのは難しい。だが、新しい動員のスタイルと参加型の資金調達によって勝利することで、政治を新しい時代へと向かわせるかもしれない。

 私たちはいま、歴史の終わりにまつわる陰鬱(いんうつ)な予言とは、かけ離れたところにいるのだ。(〈C〉Le Monde,2016)

 (仏ルモンド紙、2016年2月14日付、抄訳)

     ◇

 Thomas Piketty 1971年生まれ。パリ経済学校教授。「21世紀の資本」が世界的ベストセラーに

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監査法人(公認会計士)って何のためにいるの?(神のなき国では意味無し) 
Monday, February 29, 2016, 12:08 PM
2/29 晴 10時 浅草での空間線量は17ベクレル/立法メートル

鴻海(ホンハイ)精密工業によるシャープ買収案が頓挫しています。買収劇をみていると互いに本音を隠した騙し合いの様子が想像できて

まるで「真田丸」で真田昌幸の謀略をみているかのよう



父昌幸の深慮遠謀に右往左往する信繁(幸村)に堺雅人は適役だな。銀行の裏の権力争いを描いた「半澤直樹」のイメージもまだ残っていますし。

話は戻して、経営陣の残留と雇用の継続で一旦合意したかのように思われたホンハイの買収案は、時価総額を上回る債務の可能性が出てきたことで、棚上げ状態となりました。

あくまでも損失が発生する可能性があるというだけで、まだ実際に損失が確定しているわけではない。

シリコンの長期契約で購入価格が市場価格よりも高いことや、人材整理を行う場合のコストなどが含まれていないこと、在庫品の値崩れの可能性といったものです。

そういう可能性を積み上げれば、実質債務超過で倒産状態ということ。
すべては太陽電池と液晶事業が原因で、白物家電は安定して稼いでいるのだそうです。とくに花粉が飛ぶこの時期は、シャープの空気清浄機は一番売れる商品です。

東芝の隠れ債務もそうですし、最近ではオリンパスの債務とばしといった経済事件があちらこちらであります。
そこではいつも経営責任と共に、会計監査会社の役目はなんなんだという疑惑が持ち上がります。

今回のシャープもそうです。

上場企業は株式を公開している以上は、厳密な監査を経るものという前提があるにも関わらず、日本においては経営陣と監査の関係は

「知らぬが花」と「臭いものに蓋」という利害関係が一致している



経済学部や経営学部出身者の多くは、目標(夢)は公認会計士や監査人となることだそうです。さらに格が落ちて税務署の手先となる税理士かな。

クライアントには偉そうに振る舞えるからです。一方では雇われる側ですから立場的には弱いという矛盾した立場です。
日本においては建前は株主側の味方の振りをしつつも、同床異夢の関係というおかしな制度です。

過去ログ:プロはなぜ裏切るのか? (自分は神から召喚されたという意識がないから)

表向きは敵対関係であっても、寄生虫と宿主のようなものです。監査はちゃんとやってますよというアリバイのためにいると放言する経営者たちも少なくはないはずです。

日本の株式市場では面白いことに、企業収益に対してほとんど株価は反応しません。前期利益10%アップだとか、過去最高益更新といった文字にはほとんど反応しないのです。

むしろそのようなニュースが流れたら、売りなんだそうで、決算発表のたびに株価が上下することはないのだとか。(日経記者がそういってました)

日経新聞を読んで株の売買をするほど不利な博打はない



東芝でさえ虎の子の医療機器事業を売払うご時世です。
過去ログ:巨大企業・東芝でさえ稼ぎ頭を手放す事態に驚きます

キリスト教圏から見れば、日本企業では監査はなされていないとみるべきです。
株式市場は理神論の前提があり、「天は悪事を見逃さないぞ」という共通認識を参加者全員がもっているからこそ成り立っています。

良い例としては無宗教国家である中国の株式市場が全く信頼されていないのは、経営者も監査も中国共産党を含めたすべてグルとみなされているからです。

日本のおいても郵貯や年金資金を株式市場に投入してむりやり底上げするような行為で株価を操作していますが、中国共産党と同じムジナです。
監査自体が経営者のお手盛りであっても、政府には批判する資格がないということ。

キリスト教圏では即市場から退場を宣告される大問題であるはずなのに、無宗教国家では不正は寛容です。騙されるのはお互い様でなぜか済んでしまう。

シャープの救済合併が流れたら、それを契機に日本の株式市場全体に嫌疑が広がっていくでしょうね。
アジア人どうしでも買えない企業ばっかりかと・・・
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Frank Patterson(フランク・パターソン)という画家をご存じでしょうか 
Sunday, February 28, 2016, 10:02 PM
2/28 晴 10時 浅草での空間線量は17ベクレル/立法メートル

今日は東京マラソンで浅草一帯は道路が封鎖されています。
だんだん慣れてきたのか、運営も警備も余裕を感じますね。また恒例行事なので沿道も一時の熱狂もなく、平然としてます。

まあ、私も知り合いが走っているわけでもないので、興味はありません。40劼眩る趣味もありませんし。

ということで、さっさと脱出して、立川に向いました。

なんで立川なのかというと、そこでFrank Patterson(フランク パターソン)の展示会が行われているからです。(旧多摩川小学校跡:みらいパークという公共施設です)



パターソンは日本でいえば明治中期から大正にかけて風景を線描で描いた商業画家です。
なんで線描なのかというと、当時は写真はあっても印刷物には用いられなかったからです。

ですから新聞や雑誌では手書きのイラストでした。

パターソンは英国国内を自転車で旅をして、その道中を線描で残しています。紀行文を新聞に載せて生活の糧にしていたのです。

自動車も誕生したばかりで、自転車も現代の自転車と同じ形となった頃です。それまではダルマ型自転車でとても危険な乗り物でした。

牧歌的なイギリスの風景とパターソンの自転車のスタイルは日本の愛好者にもとても憧憬を抱くに十分でした。

いまでもツイードのジャケットにニッカボッカーとハンチング帽で自転車に跨る愛好者もいるそうです。英国風ゴルフスタイルです。

自転車旅行=パターソンの絵の風景

それを求めるのですが、100年前の絵ですから、イギリスにも残っていません。

時代劇をみて、飛脚が走っていた頃の東海道がないと嘆くようなもんですけども、そんな場所が残っていてもいいじゃないかと思うのです。

それよりも世界中どこでも、特に先進国においてローカル(地域性)が消えつつあることを嘆きます。

世界の大都市って均質化していて大嫌いです。
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認知症に続く大量殺人兵器ってか・・・ 
Friday, February 26, 2016, 02:21 PM
2/26 晴 10時 浅草での空間線量は24ベクレル/立法メートル

運転中におかしくなって悲惨な大事故を起こす例が今年になってから立て続けです。
昨日も大阪梅田の阪急駅前交差点に車が突っ込み二人ほど巻き添えとなりました。

ご本人は事故前に昇天しているようなので、事故の責任を問われることはないでしょうけども
51歳に殺されたら浮かばれないよなあ

どうしたらこういう事故を避けることができるというのでしょうか

交通事故での死亡者件数は23年前の平成5年から一貫して減少しており、平成21年以降は4000人台です。

車自体の安全装備や飲酒運転に対する危機意識が高くなったからです。

自動ブレーキや衝突回避技術が導入されれば、今後は事故件数も減っていくでしょう。

しかし運転者自身が身体に爆弾抱えていたらどうしようもない



自爆テロとかわらねえ

せめて繁華街は人車分離を徹底した道路計画をしてもらわないといけないでしょう。

あの阪急梅田駅や大阪駅は東西南北へ向う幹線道路の交差点ですから、交通量も相当なものです。

トラックやダンプカー、クレーンといった大型車もばんばん通ります。

地下鉄、JR、阪急、阪神と何路線も集中していますから乗降客数も多く、とってもカオスな場所です。
大阪っぽいといっちゃあなんですが、東京と比べるといつまでも垢抜けない地域です。

乗換でもぞろぞろ歩き回らなくちゃならないし、梅田は疲れる場所だ。

だから大阪の中心部でも車でいくのはよくわかります。かつて私も休日出勤は車で行ってましたから。
かったるくて電車なんかで行きたくない。

自家用車は繁華街への進入禁止とするしかないだろう



ヨーロッパといってもドイツしか行ったことがないのですが、歩行者天国の地域も多かったような気がします。ブラブラ歩くにはとても楽しい。大通りは車が河のように流れていても、一歩入ると街並が整った商店街となります。
石畳の路は蛇行してますし、路面電車が走っていて疲れたら乗れば良い。駅前といっても渋滞は皆無だった気がします。
スイスなんかは制限区域はもっと厳しいらしいですけどね。イタリアは路上駐車の無法地帯だそうで、お国柄が出ます。

銀座や秋葉原は日曜日は歩行者天国となります。隣には昭和通り(国道15号)がありますから全然問題がないです。私は恒常化して欲しいぐらいです。

大阪も中心部の筋の一本は車両通行止めにするぐらいしても問題はないと思うのだけどな。
湾岸部や阪神道へ誘導してしまえばもっと歩行者にとって快適な街になると思うのですけどね。

食習慣による突然死(sudden death)


おどろくべきは交通事故を引き起こした51歳の運転者の食生活です。
本人が上げているツイッターの中身が、炭水化物が目立つ外食ばかりということ。私の周りにも3食ラーメンとかいるねえ。
ドカタ系は特に。

三食うどんや粉モンなんて私にはありえないです。
逆に早死にしたければ、粉モンのどか食いをどうぞ。

石原裕次郎は46歳で心筋梗塞の手術をしてます


過去ログにはこのブログでアクセス数を稼ぐ「石原裕次郎の死因」をリンクしておきます。

過去ログ:ラーメンの鬼 63歳で死亡 炭水化物は人類を滅ぼすを地で行く
裕次郎とひばりはなぜ死んだのか(六城ラヂウムNews Vol.15)
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ヒラリーばばあの発狂(ポピュリズムあふれるお笑い大統領選) 
Thursday, February 25, 2016, 12:22 PM
2/25 晴 10時 浅草での空間線量は29ベクレル/立法メートル

共和党候補トランプがネバダ州予備選で圧勝してしまいました。ネバダ州ってラスベガスがあるとこでしょ。しかしラスベガスに金を落とすのが中国人観光客で、最大のお得意さんです。
そんなお膝元で中国への制裁や牽制を声高に唱えるトランプが白人の半数以上の支持を獲るというのもへんな話。また非白人系ヒスパニックさえもトランプの支持が多いです。

支持の理由はエスタブリッシュへの反感だけ


ワンフレーズ・ポリティクスそのもの。

保守系のテッド・クルーズ、マルコ・ルビオ両上院議員を差し置いて圧倒的得票差で勝ち抜いていることはよほど現政治家に反感を抱いているからでしょう。

怒れる下層民、まさに「怒りの葡萄」の世界が忍び寄っていることを感じさせます。

一方、日本のニュースで面白くないのは、ヒラリー・クリントン糞婆が相変わらず民主党の最有力候補のように放映されていることです。

まあ確かに順当であればヒラリーばばあが民主党の候補に指名されるのは当然と思われるかも知れません。
でもそれは日本人がみた表面的なことでしょう。

親中国であるヒラリーがとうとう中国と日本を名指しして為替操作を批難してきました。
予備選挙に勝つためになりふり構っていられなくなったのでしょう。

ポピュリズムが悪いわけではないのですが

いちいち悪役として日本を登場させるのはやめてくれ



自国政策の悪手を批判するのは当然でしょうが、なんでもメリット/デメリットがあり、国民に訴えるには弱い。

日本で言えば憲法改正反対が国民の総意のように野党が一致団結していますけども、私は憲法は改正すべきとずっと考えていますから、憲法改正を反対する政党には投票はしないでしょう。

改正への論議もしない(できない)政党など存在価値はないです。鳩山家が興した民主党が換骨奪胎されて、民主党の看板を降ろすそうですが当然ですね。今の民主党はガラクタの寄せ集め状態ですから。

話を戻して、大衆にわかりやすいのは特定国を悪役の敵と喧伝することです。こうやって大衆は操作されていくのでしょう。

中国が領有問題を大きくして、軍事挑発をしてくれるほど、現政権にとっては都合がよいのです。

経済問題よりも侵略の危機を訴えれば100%勝てます

アメリカがこんな調子だから、とうぜん日本でも夏の総選挙は右派が大きく票を取ることは馬鹿でもわかります。

ヒラリーの糞ばばあよりも、社会主義者サンダースの方がよほど魅力的ですし、理性があるように思えます。
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クラウゼヴィッツ「戦争論」的には中国の一貫した態度には感心します 
Wednesday, February 24, 2016, 02:13 PM
2/24 曇 10時 浅草での空間線量は30ベクレル/立法メートル

中国による西沙(パラセル)諸島にミサイルと戦闘機を配備しました。
この事態にロイターがコラムを載せています。

クラウゼヴィッツ「戦争論」を引き合いにして、中国による実効支配が続く西沙・南沙諸島の危機感を表わしています。

戦争の緒戦では、軍事力の火蓋は切られなくともすでに舌論での戦いが始まっているわけで、まぎれもなく国家首脳の強固な意志が大切であることはクラウゼヴィッツも著書「戦争論」で述べています。

大事なことは、こっちの方が物理力(マンパワーとハードウェア)では上回るということを関連国を含め敵国に思いこませることであるというのです。

指導者とは勧進帳をしっかり演じてこそ指導者である



勧進帳(かんじんちょう)とは弁慶が義経と落ち延びて、関所を通る場面で本当の山伏ならばその勧進(寄付)帖を読み上げよと関守に問われ、とっさに弁慶が白紙の巻物をさも寺の建立で大勢が寄付しているかのように読み上げて難を逃れるという歌舞伎の定番です。

誰でも似たようなハッタリで窮地を逃れたことは一度や二度はあるでしょう。
私もサラリーマン時代は相手企業の会議室で、精力的に取り組んでいます、進捗も抜かりなく・・・などと堂々と言っておきながら、帰ったら慌てて、突貫工事でやっつけたことはいくらでもあります。

子供の夏休みの宿題なんかもそうですよね。やってますというけど、たいがい新学期が始まった頃に慌てる子がいますわ。

たかが数機の戦闘機、十数発のミサイルで威嚇は十分効果を得た



クラウゼヴィッツ流の「対話」を中国はしているのです。これで周辺諸国とアメリカが黙り込んだら、実効支配は完成です。後出しすれば「当時は何も言い返してこなかったじゃないか」と言い返せます。これも「対話」です。

国家の対話が、外交であり、歴史認識であり、経済であり軍事力です。

いよいよ中国が金(ソフトウェア)でASEANを黙らせ、軍備(ハードウェア)で領土・領海を我が物にしたということです。

中国共産党と人民解放軍は別々といわれていますけども、なかなか一枚板の良い仕事してますよ。

なぜなら、方針が上から下まで全くぶれないからです



意志決断がぶれない指導者(習近平)と躊躇なく行動する軍隊(人民解放軍)との「対話」をすべからく太平洋に面している国々はしなければならないのです。

あっクラウゼヴィッツの「戦争論」は本棚にありますが、あまりにもぶ厚すぎて読んでません・・・。

コラム:南シナ海で16発のミサイルが脅威となる理由
http://jp.reuters.com/article/column-south-china-sea-missiles-idJPKCN0VW2T1?sp=true


(貼付け開始)
19世紀のプロイセン王国で活躍したカール・フォン・クラウゼヴィッツなら、この状況をどう捉えるだろうか。彼の戦争の定義を思い起こそう。

西欧における戦略論の大家であるクラウゼヴィッツの見解によれば、戦争とは本質的に闘争であり、闘争では「精神的・物理的力の対決であり、後者がその媒介となる」。つまり戦争においては意志の強固さが問われるのであり、戦場での遭遇に向けたマンパワーとハードウェアの配備を通じて決着する。武力によって優位をつかみ、その過程で敵の継戦意欲を砕いた側が勝利する。戦場での勝利は、戦略的・政治的成功をもたらす。

他方、言葉による戦争は、同様に、精神的力と物理的力の対決ではあるが、そこで媒介となるのは、想定上の物理的力である。平時における最終的な対決において優位に立つには、敵及び影響力のある第三者に対して、実際の戦闘でもこちらが勝つだろうと思い込ませることだ。

それに成功すれば、つまり重要なオーディエンス(情報の受け手)に信じてもらえれば、戦闘による危険、代償や、気まぐれな戦闘に耐えることなく、勝利の報酬を得られるだろう。正気の指導者であれば誰もが望むように、戦わずして勝つことができる。

(中略)
言い換えれば、中国が設定する「立ち入り禁止」領域に入る船舶ないし航空機は、複数の兵器による複数の脅威に直面することになる。司令官は、東南アジアにおける貴重な軍事アセットと乗員を危険にさらす前に躊躇するだろうし、その企てを完全に諦めてしまうかもしれない。

そうなれば、中国政府は戦うことなく領有権の主張を確立することになる。自らの力を仮想敵に信じさせることができれば、南シナ海における「疑問の余地のない主権」が正当化されることになる。

「主権」とは、最も基本的な意味では、地図に引かれた線で囲まれた領域・空域に対する物理的な支配をいう。南シナ海で物理的な優位に立てれば、中国政府がルールを決め、船舶・航空機はそのルールに従って当該地域の水域・空域を航行するようになる。またそれによって中国政府は、南シナ海の航路を必要に応じて封鎖する権利を留保することになる。世界最大の海洋航路の一つが立ち入り禁止になってしまうのだ。

(中略)
戦力の誇示によるクラウゼヴィッツ流の「対話」はこれからも続くだろう。中国のHQ─9ミサイル配備に対応するために、米国とその同盟国であるアジア諸国は、人民解放軍が何をぶつけてこようとも海洋の自由を行使可能であるということを実証しなければならない。

最悪の事態に至った場合に、中国のミサイル基地を叩く能力があることをどのように証明するかも考えておくべきだろう。それに成功すれば、中国自身にも、また傍観している他の国々もこちらの能力を信じさせることができ、将来的な中国の違法行為を抑止できる可能性が高まるだろう。
(貼付け終り)


過去ログ: 3分で読む小室直樹「新戦争論」(学問道場版)
小室直樹「新戦争論」を今こそ読む(5)  国際社会と国家を理解することが真の平和主義
小室直樹「新戦争論」を今こそ読む(4)  国連を国際社会と混同する文化的原因
小室直樹「新戦争論」を今こそ読む(3) 国連の幻想と国境の思想
小室直樹「新戦争論」を今こそ読む(2) 言葉を翻弄したことで文明史を曇らせた
小室直樹「新戦争論」を今こそ読む(1) 平和主義者が戦争を引き起こす
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国会議員に立法能力が全くないし、する気もない 
Tuesday, February 23, 2016, 03:52 PM
2/23 曇 10時 浅草での空間線量は28ベクレル/立法メートル

昨晩のNHKクローズアップ現代「広がる“労働崩壊”〜公共サービスの担い手に何が〜」を観ました。

多摩市などでは公共工事で実際に渡る賃金の下限を設定し、それを徹底させる法律を施行しました。
低価格競争による赤字受注で下請会社へのしわ寄せを防止するためです。

これによって地場産業の保護と、人口の現象に歯止めを掛けようという狙いがあります。
もちろん施工の品質が上がり働く人々には好評です。

歴代低脳首相である安倍晋三と麻生太郎の最悪コンビは

「企業の経営者さんは給料を上げてやってくださいよ」

ぐらいしか言わない。情けないことに、それも国会で堂々と。

お願いされて給料が上がるなら国会も厚生労働省も財務省いらねえよ。

いつから国会議員は法律を制定しなくなったのか!?



日本では今も昔も労働者階層はおろか技術者まで軽視されてます。技術立国だとか自ら讃えていますが、嘘っぱちだというのが私の実感。
新入社員を大量に仕入れて、こき使い、脱落するまで消耗させて、役立たずとなればどこか子会社に捨てる(か辞めさせる)。

仕事で求められるのは、安い早い美味いの三拍子だけ。リストラクチャリング(首切り)だ、キャッシュフロー経営(トヨタカンバン方式)だ、あげくはグローバル化だと銭儲けのための都合はすべて労働者にしわ寄せさせているだけのこと。

首切り、コストカッターが最良の経営者と言われ続けたのがこの四半世紀ではなかったのではないでしょうか。

本来、同じ仕事をしたら同じ賃金が支払われるべきです。ところが日本では所属先で賃金は決められるのが日本の慣例です。

これを悪用して労使関係と切り離した経営側に都合の良い派遣労働者という制度です。
また同じフロア(現場)で同じ仕事をしていても、大企業とその下請もしくは派遣社員とでは給料は倍違うこともざらです。

土木業界やIT業界ではごく普通にある状態です。
そして納期や質で責められるのは下請の職人や派遣技術者ばかり。
日本で革新的な製品やソフトウェアが生まれないのは当然のことです。

せいぜい日本人の美徳(金銭にかかわらずに仕事はやり遂げる)といった動機だけが海外との競争力にすぎません。

なぜ同一賃金制度を日本では導入できないのか



もし同じ仕事をしているのであれば、年齢や所属、さらに性別にも関わらず平等にすべきと私は思います。
ところが、年功序列による人事制度が崩壊するから、同一労働同一賃金制の導入を総じて大企業は大反対するのです。

あの共産党でさえ無視しています。
いわずもがな民主党以下野党も全く議題にするつもりはない。

地方行政が中央を諦めて独自政令を発布するしかない


多摩市は公共事業では同一労働同一賃金の徹底を法制化してしまいました。

これはすばらしいことです。

政府が動かないのだから、過当競争に陥っている地場の土建業を守るしかないと地方行政が自ら動いて、金を地元に落としたわけです。
雇用と人口を維持するには、多少値段が高くなっても構わないという考えを多摩市民が支持したことになります。

田中角栄は国会議員在職中には150もの法案を立案し成立させたそうです。(数はうろ覚え)国会議員のいまだ破られていない大記録なのだそうです。

かたや今の国会議員は、法案は後の役人たちが書き、成立のために数合わせでいるだけです。
これじゃあいつまでも民意もへったくれもない。

安倍の掲げる「一億総括役社会」とは何かというと

労働人口を増やして経済成長率に歯止めをかけるための役人(日銀)の机上の空論からでてきたものです。(これは中曽日銀副総裁がNY講演で本当に述べています)

男女は15歳から84歳まで(全人口84%)が働くことを前提にすることで経済成長率をかろうじて減らさないことができるというもの。

もちろん無理なことは日銀も百も承知で、金融緩和はスタッグフレーションを引き起こしただけでした。

老後破産だ、下流老人だと年寄やこれからリタイヤという人々に危機感を抱かせて働かせるため、御用メディア(日経やNHK)は働け働けと昼夜流しています。

まずは公共事業からだけでも同一労働同一賃金を徹底させるための法を成立させることが、働けという前に国会議員はやるべきこと。

でもそういう議案が国会で全くないことに呆れます。
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スペシャル・ドリンクって何だ? (それは高糖分でした) 
Monday, February 22, 2016, 12:34 PM
2/22 曇 10時 浅草での空間線量は29ベクレル/立法メートル

昨日は天気がよいので、三浦半島の横須賀市周辺をサイクリング&ハイキングに行きました。
日中は長袖シャツ一枚で良いのですが、朝と夕はダウンジャケットがやっぱり必要です。
この気温差がもう春であることを教えてくれます。

左は京急久里浜駅からすぐの花の国公園にそびえ立つゴジラです。

ここから砲台山や鷹取山、三浦按針の墓を経由して帰ります。


砲台山から熱海方向を望みます。伊豆大島が見えます。冬は富士山もみえたそうです。


太平洋戦争中の高射砲台座跡です。でもB29には届かなかった。


衣笠での道中には河津桜が満開でした。


鷹取山から東京湾を望みます。眼下が横須賀です。東京湾トンネル・海ほたる、対岸の木更津市もはっきり見えました。驚いたことにここからスカイツリーもはっきり見えました。どれだけ高いんだよ。

鷹取山はロッククライミングのめっかです。磨崖仏(まがいぶつ)があります。


三浦按針(ウィリアム・アダムス)の墓。家康は厚遇したのですが、死後は秀忠、家光に冷遇されたそうで不遇な境遇でした。

天気も良く上機嫌で帰路についたのですが、帰りは北風が強くてペダルを、漕いでも漕いでもなかなか自転車が進みません。

2時間ほどで軽い低血糖状態に陥ってしまいました。だんだん力が入らない

マラソンなどの持久系スポーツではよく知られており、判断が鈍くなる、さらに進むと軽い痙攣を起こしたり、ホワイトアウト(視野が霧がかかったようになる、または真っ白)、最後は座り込んでしまいます。

運動をしている方はよくご存じでしょうが、ハンガーノックという状態です。お腹が空いているわけではないのですが、筋肉で消費するグリコーゲンが枯渇してしまった状態です。

糖質制限をしている人は比較的なりやすい?のかな



私は体脂肪がないほうですから、ときどき甘い飲料やチョコレート菓子などを口にすれば良かったのですけども、そもそも私は甘い飲み物や袋入りのお菓子(特に飴)が大嫌いなんです。

それでもやっぱり運動中は、意識的に口にしなければならないなあと痛感しました。
普段は食べませんが、ハイキングやサイクリングで携行するのはスニッカーズというチョコバーです。コンビニで売ってます。激甘ですが少し元気を取り戻せます。

陸上スポーツでのスペシャルドリンクって何?



私は一度だけ、選手のボトルの中身を覗いたことがあります。沿道で観戦していたときに目の前で選手が次々ボトルを投げ捨てていったのが数本足元に転がり込んできました。
どうしても中身に興味があり、何本か覗いてみました。

いろいろありました。

スポーツ飲料っぽいもの
コカコーラ
ゼリー系飲料
あとすごいと思ったのはストロベリージャム
果物のジュース

吸い口を外して、ちょっと味見させてもらったところ、どれも一口含んだら、うぉ!っというほど甘かったです。
口の中ネバネバになっちゃうんじゃないかと思ったほどですが、持久力が必要なスポーツはこれくらい糖分を次から次に放り込んでやらないと燃料切れになっちゃうのでしょう。

こんどハイキングするときはリュックのポケットに少しは甘いものを入れておこうと思いました。
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介護現場はとっくに我慢の限界を越えている(若い人材を押し殺す政府方針) 
Saturday, February 20, 2016, 04:19 PM
2/20 曇 10時 浅草での空間線量は33ベクレル/立法メートル

昨晩ちょっと介護現場の状況を聞きました。

私にも老人ホームで働く知人が男女一人づついます。女性は介護福祉士の資格をもったプロです。
やさしくて明るい人だから、とても広い年代から愛される人気者です。
ところが仕事で精力を使い果たしてしまうのか、結婚話が浮いて消えの繰り返し。
痴呆老人の相手で、人疲れしてしまうのでしょう。

いつもの笑顔とはうらはらに、勤務状況を聞くと壮絶な世界だ。私には絶対むりです。
薄給に耐えて責任感だけを心の拠り所にして、働いている方ばかり。
彼女も休日は休養に専念しているようです。かつてはアウトドアが好きだった活発な人だったんだけどなあ。

介護施設で働く男の友人は、介護現場は人材の浪費だと断言しています。
国家予算の減額で、ただでさえ労働条件に見合わない上、手取額が毎年下がる現状で働き手までが経済的に余裕がない。

とても一家を支えるだけの収入は介護職では得られないとのこと。
だから若者の離職率が高いのは当然だということ。言外にいうところ、若いのであればいくらでもまだマシな求職はそこらにあるのです。

別に介護施設の経営者も、待遇改善に努めているのです。少しでも良い給料と休みを与えたいと考えているのです。

ところが現実は押し寄せる痴呆や寝たきりの老人たち、そして受入れなければ介護保険が支給されないので、経営上は常に目一杯引き受けます。それをギリギリの人員で回していかねばならない。

もっと大きな悲劇があると彼は強調します・・・

老人ホームに入れたとたん家族は面会には来なくなる



これは珍しくなく、痴呆の老父や老母を施設に送り届けたら、その後一切娘や息子は来なくなるそうです。もっとも娘や息子だって老齢に達しているのでしょうけども。

なんて冷たい子供だ!と思われるかもしれませんが、ずっと入所の順番待ちをしていた娘・息子たちもギリギリの精神状態なのはよくわかると彼は言います。

夜中わめいたり、幻覚幻聴で興奮する年寄と四六時中一緒にいると、家族の精神がすり切れてしまうのです。

壊れた老人は放射性廃棄物よりもやっかいな代物



施設に送り届けると、それで一切が終わったと思ってしまう。否、そう思わないと精神が保てないのだとか。施設側では一時でも帰宅して欲しいのですが、多くの家族は頑なに拒否するのが現実です。

痴呆老人はとても攻撃的ですし、被害妄想が大きいので、施設側でも二人三人とマンパワーを奪うだけです。家族に救援を求めても、一切施設からの連絡を絶つご家庭が多いそうです。(せいぜい次ぎに来るのは遺骨の引取にくるときぐらいなのでしょう)

家族に捨てられた老人を赤の他人の若者がどう世話しろというのでしょうか。
しかも激務で薄給、昇給の見込み無しというお先真っ暗な状況で。

真面目な介護士ほど精神が崩壊しやすい


やる気に燃えて働く若者ほど、現状のひどさに精神を病んでしまうことも相当あるのだそうです。
老人を虐待するのはもってのほかですが、それでもどんなタフなメンタルをもっていても、相当堪えるようです。
働き手がこのままでは誰もいなくなるという危機感だけが蔓延しているそうです。

介護職員たちの内部対立やイジメ


たとえばプロパー社員と派遣社員が混在している施設があったとしましょう。人手不足ですから、人足を補うにはなりふり構ってはいられません。
ところが同じ勤務でも手当代が違うといったことがおうおうに生じます。あっちは基本給が良いが勤務外手当はないとか、こっちではこれだけの手当がでるといった具合。

経営者は少しでも待遇を良くしようとしているのですが、それが床数の大きな施設となると深刻な対立となるのです。あっちがこれだけもらっているのだから、こちらも同様にしろという賃上げ要求が生まれるのは当然です。しかし妬みによって、押し付け合いやイジメも介護者間で発生し、結局は大量離職となるケースもあるのだとか。

特に介護者も幅広い年代、男女いますから、給料アップよりも休日を増やして欲しいとか、要求は様々なのは当然で、介護施設の運営はつねに困難の連続なんだそうです。

現状でも老人ホームは限界を越えているのに、老齢人口がピークとなる10年後を待たずしても、崩壊目前です。

国家の無為無策が状況をここまで追いやった



頭のネジが緩んで壊れた人間を、貴重な人材を潰してまで維持する必要があるのでしょうか。私は彼のつぶやきを聞いて無性に腹が立ちました。増やすべきは保育園や養育世代への支給額であって、生産性のないことに税金を使って欲しくはない。

人間の価値はある程度の年齢からは減っていくものだと思います。人間国宝だとか現代の名工は国の予算で大切にしたらいい。
でもただ機械的に喰わされて排泄するだけの物体に、なんの価値があるといえるのでしょう。

介護等級があるならば受入れ側が与える等級があってもいい



たとえば「人間の価値」等級みたいなものを、施設や親族がつけてもいいのではないでしょうか。
生活保護の禁治産者なんかは0点。
こういう人は政府がちゃんと国家の施設で管理したほうがよいでしょう。

現実、身内がそちらで処分して下さいとでもいうかのように介護施設に置去りにしているのですから。

こういう「汚れ仕事」こそ国家の仕事であるべきです



価値等級が少なくともある大部分は老人たちは、それぞれが負担できる範囲で介護を受ければよいと思います。
受入れ施設が一杯でも、ああ人間の価値が俺は低いんだと納得できるのではないでしょうか。
文句はいえないでしょう。

日本の介護制度というのは腹ただしいほどの悪平等からちゃんと優先順位を設けるべきです。いえ、そうしないと介護業界は崩壊してしまいます。
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飛車が空母ならば香車はミサイル基地といったところか 
Friday, February 19, 2016, 12:31 PM
2/19 晴 10時 浅草での空間線量は28ベクレル/立法メートル

どうでもよい床屋政談です。

ASEAN首脳会議でアメリカのケリー長官が、いくら中国を非難する声明を発表したところで、中国には痛くもかゆくもないでしょう。

ケリーだけが名指しで中国への牽制しているだけで、共同声明自体は空虚な言葉だけのしらけた内容でした。親中派が多いASEAN諸国が表立って中国を非難することも、アメリカと共同声明を出すわけもない。

レイムダックのオバマ/ケリーがまともに相手にされないのは当然です。
中国も安心して西沙諸島にミサイル配備をできるということ。

あそこに滑走路とミサイル基地を悠々と整備したことは、将棋で言えば飛車を置いたことになるようなものかな。
フィリピンの米軍基地を撤退させた結果、軍事空白地域に軍事基地を築いたということ。

将棋盤に置き換えたら、これ以上いい手はないでしょう。

対抗して、アメリカも北朝鮮への牽制と表向きは表明して、F22を韓国に配備しました。そして最新迎撃ミサイルTHAADの配備も進めています。韓国という国は中国寄りを鮮明にしていますが、中国への牽制手段として米軍もおいそれとは在韓基地を手放せないことがわかります。

中国の対抗策は朴槿恵大統領政権下で韓国の経済支配を一層進めるでしょう。
次はこれまた親中派の潘基文が、大統領戦に出馬することは確実視されていますから、沖縄と同じように米軍基地排斥運動がおこるかもしれません。(現実に沖縄の状況と同様な議論が常に出ている)

台湾の地政学的価値は高まる一方



  さ あ 、 も り あ が っ
                  て
                     ま
                       い
                         り
                          ま
                           し
                           た
 

中国との経済連携(大陸との統合)を強く打ち出していた馬英九政権が総スカンで、圧倒的な人気で民進党・蔡英文総裁になりました。


独立国家承認という台湾人の悲願



実質独立状態でも台湾が独立宣言されて困る理由は、米軍の駐留が台湾政府と米国の二国でできるからです。
今は中国への配慮から戦闘機の供与ぐらいしかやっていません。日本も台湾との政府間交流は表向きないことになっています。(中国に配慮して国家承認をしていないから)


台湾の外務省である中華民国外交部も北朝鮮のミサイル発射を強く非難して米国と同調しています。
おそらく台湾上空を飛翔するミサイルの落下の可能性があるという理由で、台湾にも米国製ミサイルの配備を決める可能性が高くなりました。

台北よりも南の台南や高雄が最適ですね♪ 西沙諸島により近いから。

中国首脳は一層経済的な結びつきを強くして台湾の併合政策を強く進めるでしょう。
一方米国は台湾のTPP参加を求めていますし、台湾もTPP参加を非公式に打診しているようです。

中国の経済の行方次第では、台湾の独立宣言に続き、チベットなど中国内の独立運動も激しくなっていくでしょう。
このように中国も内憂外患状態ですから、一戦交えることなどできるわけがないです。それはアメリカも一緒。

大国のがまん比べがいつまで続くのでしょうか。

レイムダックのオバマにとって、大統領選に響くから、少しは大人しくしていてくれといった感情しかないでしょう。
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鼻詰まり解消の点鼻薬(血管収縮材)の常用は危険 薬剤性鼻炎の恐怖 
Thursday, February 18, 2016, 11:35 AM
2/18 晴 10時 浅草での空間線量は25ベクレル/立法メートル

昨日のためしてガッテンでやっていましたが、鼻甲介(びこうかい)という鼻の付け根にある温度湿度調節機能が、膨らむことで鼻づまりとなるそうです。鼻甲介は取り入れた空気の温度湿度調節のために一日1.5リットル〜2リットルの鼻水で常に潤されている状態です。

鼻は想像以上に酷使されているのだそうです。
だから日中は片鼻ずつ鼻甲介が腫れて、交互に鼻の穴を使うようになっているのだとか。

せっかく身体の防御反応・維持反応ですから、無理に鼻づまりを解消することは本来はないのだとか。

それでも鼻詰まりが長引く場合は、鼻うがいが有効です。
鼻腔の汚れや細菌により鼻甲介が腫れているのであれば、鼻うがいをお勧めします。

私も満員電車や人混みを歩いてきたときは、ぬるま湯で鼻うがいをします。
タオルで鼻腔を拭うと、結構真っ黒になりますから驚きます。

鼻詰まりを一時的に解消するにはペットボトルを脇に挟む



脇の下に鼻甲介への神経が通っているので、ペットボトルを脇に挟むと一時的に鼻甲介への血流が減少して鼻通りがよくなるのだとか。

点鼻薬(血管収縮材)の常用は、薬剤で鼻甲介の血管を収縮させるため、血流が阻害されて、それが常態化すると、鼻甲介の組織が壊れてしまうのです。

血流悪化により肥大した鼻甲介はもう元に戻らず、一生鼻づまりですごさねばならなくなります。ああ恐ろしや。

鼻づまりは脳の発達障害まで引き起こす



鼻づまりによる睡眠障害やイライラは誰でも経験したことはあるでしょう。たいてい子供は鼻が詰っているし、私も扁桃腺とアレルギーによる鼻づまりで悩んできました。

集中が持続しないのは、脳ではなく鼻が悪いからです。しかしそれを薬で抑えると、もう取り返しがつかない悲劇が待ち受けているということ。

鼻うがいの実践

これが最近の耳鼻科での最良の治療法と認められているのです。

これに似た話で、歯槽膿漏の治療があります。

かつては、歯茎を大きく切り取るという外科治療ちかないと思われてきました。また一度膿んだ歯茎は再生されないと見なされてきたのです。

可哀想に昔の歯槽膿漏患者は、歯茎を切り取られ、グラグラになった歯を入れ歯にさせられてしまった。
治療を受けたことで、いっそう咀嚼がこんなんな生活を強いられるようになったのです。

現在の歯槽膿漏では切らずに地道にブラッシング



歯茎は再生しないという常識はいまや過去の話です。極柔らかい極細の歯ブラシで丹念にブラッシングすれば、時間がかかるが歯茎は元に戻るのだそうです。

消毒薬とブラッシングによる完治するのが歯槽膿漏ということ。

虫歯もむやみやたらに削られましたが、いまは虫歯をつくる腔内細菌の除去だけで、軽度の虫歯は自然に埋められていくのです。

サラリーマン時代の強制的な歯科検診で健全な奥歯をガリガリ削られたので、頭にきます。

関連ログ:
2/18 10時 浅草での空間線量は10Bq/m^3
かつて世界で販売されていたラジウム入商品(メモ)
日本人には塩が足りない 「減塩」が元気と健康をそこなう
犬猫は微量放射線(低LET)が大好きなのです。
ハイルシュトレンストーンご愛用の皆様へ(Vol.004)
花粉症の原因は三度三度の飽食である(私の経験)
これからは「摂らない」という治療が主流になるだろう
2/22 10時 浅草での空間線量は10Bq/m^3
もっともな理屈の刷り込みに注意!(六城ラヂウムニュース Vol.17)

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原油を担保としているドルはまだまだ値を下げるだろう 
Wednesday, February 17, 2016, 12:12 PM
2/17 晴 10時 浅草での空間線量は21ベクレル/立法メートル

昨日主要産油国(サウジ・ロシア・カタール・ベネズエラ)が需給調整の合意に至ったと言うことで原油(WTI)先物価格が一時27→32ドルまで急騰しました。

これによってドル円で円安方向に動き、5日前には110円台であったのに114円台まで戻しました。

この値動きを見て思ったのは

ドルの価値=石油の価値


なんだなあということ。

しかし産油国の合意条件が生産量を1月実績で維持するといった程度で、実際には減産合意ではないことから、再び原油価格は落ちています。(現在29ドル台)

当分は30ドル近辺でよいとしたのでしょう。しかしこれから北半球は需要が減る季節へ向うので上がる傾向は望めません。

原油の決済通貨(基軸通貨)であるため、ドルは世界で使われ、アメリカにとって印刷すれば石油が手に入る魔法の紙切れです。

石油文明の終わりとなれば、自動的にドル覇権時代も終わりを告げることになります。

もっとも、再び最大の石油産出国となったアメリカにとって、ドルの基軸通貨を死守すべき理由もかつてよりは薄れています。

オバマの政策はどちらかというと中国との貿易不均衡からドル安容認だったはずです。アメリカ産業界からは当然の要求です。
中国南沙諸島の侵略に対して、軍事行動を採らないことなど、中国もお見通しです。

石油よりもガスパイプラインによる世界均衡へ



以下は2014年の天然ガス産出国上位10カ国です。(単位百万m3)

1 米国 728,265
2 ロシア 578,733
3 カタール 177,229
4 イラン 172,592
5 カナダ 162,038
6 中国 134,477
7 ノルウェー 108,820
8 サウジアラビア 108,241
9 アルジェリア 83,300
10 インドネシア 73,392

ロシアが二位中国が六位ですが、両国合わせれば首位の米国と肩を並べます。

以下は鉄鉱石の産出国上位10カ国です。(単位千トン:総て推定値)

1 中国 393,000
2 オーストラリア 315,000
3 ブラジル 257,600
4 インド 91,974
5 ロシア 64,000
6 ウクライナ 45,100
7 南アフリカ 40,500
8 米国 33,400
9 カナダ 24,900
10 イラン 17,500

ここでも中国が首位でロシアが補完している形です。オーストラリアがドルペッグを採用していますし、中国元も半ばドルと連動しています。

なぜこのような統計表を引用したのかというと

基軸通貨はコモディティー(消費財)バスケット方式にいつかはなる


と思うからです。

原油だけではなく鉱物資源までを担保とした基軸通貨がいつかはできあがるのでしょうが、その時は世界地図もだいぶ変わっているでしょう。

しかしまだ当分はドルの基軸通貨体制は崩れないだろうなというのが、今回のドルの(原油と連動した)値動きでの感想です。

左派のアメリカ大統領が登場したら、あんがいあっさりと基軸通貨体制が変わるかも知れませんけど。
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消費税増税がまず第一の戦犯である 
Tuesday, February 16, 2016, 05:40 PM
2/16 晴 10時 浅草での空間線量は26ベクレル/立法メートル

まだ少し早い気がしますが、確定申告のための準備を始めました。
一昨年2014年4月に消費税が8%となり、矢継ぎ早に半年の猶予期間をおいて10%にすることを安倍晋三が打ち出したことで、一気に消費が冷え込みました。

2014年8月あたりからは急速に売上がおちました。
いくら法人税を下げたところで、売上の小さな企業や個人商店は関係ないこと。

確定申告の提出書類を2014年と2015年を並べてみたのですが、景気は回復どころかますます悪くなっています。

私も欲しい物はがまんがまん

仕事道具も新しくしたいのですが、もう少しがんばってもらいましょう。
身一つなのでまだなんとか切り抜けられるのですが、育ち盛りの子供がいる世帯はよほど安定的な仕事か企業に勤めていない限り、家計は大変でしょう。

子供がいる家庭に一人あたり最低100万円ほど配れ



これぐらいの財政出動をしないかぎり少子化は止められないでしょう。
それほど世間は貧乏になったということを、自分の帳簿からも実感します。

安倍晋三内閣となって良いことなど何もないじゃないか!



こんな状況でもまだ50%もの支持率があることに驚きます。馬鹿で扱いやすいから支持している公務員や上場企業役員と開業医(日本医師会は自民の支持基盤)ぐらいではないでしょうか。


いやー、溜息しか出ませんわ。

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起承転結ではなく序破急という3テンポが肝要ということ 
Sunday, February 14, 2016, 04:54 PM
2/14 雨のち晴 10時 浅草での空間線量は21ベクレル/立法メートル
春一番の嵐の後、部屋の外は蒸し暑いです。

昨日の新聞書評でジャパネットタカタの高田前社長が能の理解として世阿弥の世界という書籍を紹介していました。
この本は読んだことがないのですが、能の場面は序破急という三つの場面で演じられることを知りました。

通販番組ではこの能の呼吸・間合いを意識して取り入れているのだとか。

能は観たことがありませんが、そういわれれば副島隆彦先生の文章はご本人が意識しているかしていないかわかりませんが、このテンポです。

商業文書において、学術論文風に要約→序章→本文→結論といった流れは、読者に苦痛を与えるだけだと一刀両断です。
序章のあとには結論(ページ数によっては真っ先に結論)を書いて、あとはそれを補足する文章で構成する形です。

推理小説でないかぎり、トップヘビー(頭でっかち)こそが読者の興味を持続させる描き方であると常々言われています。

能も話の始め(序)からすぐに物語が展開(破)、そして結論/クライマックス(急)の3テンポとなるとのこと。

通販番組のわずか数分間で、話に引き込んで、商品説明、今だけの特別提供とたしかに3段階だわ。

学校で呪文のように唱えさせられた起承転結では、どうしても場伸びしてしまうのですよね。4コマ漫画風でいえば最後のコマのオチがなければならない。

世の中オチの無い話のほうがほとんど



たぶん世界中で話されている会話や文章は99.999%面白みもない、つまらなく、だらだらとしたオチもない話ばかりです。

しかも日本語の最大欠陥である「主語のない話」を聞かされたら、私でなくとも「だからなんやねん」と言いたくなるもんです。

関西人がよくつかう「それでオチは?」という突き放した(侮蔑を含んだ)言い返しは、そういう苛立ちを表わしているのだと思います。

関西では3段オチという3拍で落とすという子供の頃からの習慣が身についているからでしょう。

起承転結という流れはテンポも歯切れも悪いのです。

関連ログ:ジャパネットたかたの高田明社長(64)は一食半

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12209032.html?rm=150
 『世阿弥の世界』/増田正造〈著〉

 ■自然と「序破急」になっていた ジャパネットたかた前社長・高田明さん

 「風姿花伝」を知ったのは2年ほど前。話し方を特訓中の社員が、世阿弥のことをテレビで見て「社長が言っていることに似ている」って教えてくれたんです。

 それで世阿弥を研究したこの本を読んでみた。「風姿花伝」は後世のために書いた秘伝の書。僕も退任を宣言した後で、「残したい」という思いに、感じるものがありました。能と通販では次元が違うかもしれないけど、人の心をどうつかむか、考え方は基本的に一緒です。僕は何千回と収録を繰り返す中で、商品の魅力を伝えるためには一体何を磨けばいいのかを、ただただ考えてきたんです。

 そうしたら、世阿弥の考えに自然と似ていた。僕がやってきたのは、世阿弥のいう「序破急」や「一調二機三声」だと気がつきました。序破急とは、どう話を展開するかという構成の考え方。一調二機三声は声の出し方や間の取り方。「2万9800円!」「金利負担!」って言う、その間が1秒違ってもだめなんです。以前は「3秒違う」「つかみが弱い」と教えていた。今は「序破急」と言えば、社員にはすっと伝わります。

 世阿弥は、三つの目が必要だと言った。まずは自分がどう見るか、という「我見」。「離見」という、見られている目も必要。消費者は何を求めているかを考える。そして、もう一つ、とても大事なのが全体を俯瞰(ふかん)する「離見の見」。私にとっては「見せる目」を意識するということであり、プレゼンテーションにつながります。

 新聞も同じじゃないですか。お客さんはサプライズを求める。世阿弥でいうところの「秘すれば花」ですね。「これをやってるのは朝日だけだよ」というものを作っていかなければいけない。リスクをとり続けないと企業は衰退してしまいます。

 退任には早いと言ってくれる人もいました。でも、世阿弥は、老人には老人の役割があると言った。ジャパネットを100年続く企業にするために、67歳の私なりの役割があるはずです。(集英社新書・821円)構成・守真弓

     *

 48年長崎県生まれ。ラジオとテレビの通販「株式会社たかた(現ジャパネットたかた)」を設立

 〈+d〉デ

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中央銀行のマイナス金利政策は銀行間取引を急速に縮小させた 
Saturday, February 13, 2016, 04:34 PM
2/13 晴 10時 浅草での空間線量は21ベクレル/立法メートル
本日は春一番、むわっとした暖かさです。

日銀がマイナス金利政策(NIRP:Negative Interest rate policy)を行ったことで、報道各社がその影響を解説しています。

なんか的外れ感が半端ではないなと感じていました。

本来マイナス金利であれば、銀行は日銀の当座預金に預けるよりも貸出を増やすであろうということは誰でも思いつきます。

現実はさらに不況感が強まっただけ。債券市場も株式市場も疑心暗鬼状態となっています。

愛読するメルマガ「10秒で読む日経」にはずばりNIRPは金融縮小策であると断言しています。

中央銀行がマイナス金利を導入することで銀行間取引(インターバンク)市場で猛烈に貸し渋りが発生していると言うこと。

日々の決済で足らない分を銀行間で融通し合うことで、決済業務に支障をきたさない仕組みです。たいていは翌日返済というごく短期です。

ところが中央銀行がNIRPを実行することで、貸出金利もマイナスですから、金を貸してお金も払うというトンチンカンな事例となっているということ。

インターバンクでの平均金利LIBOR(ライボー:London Interbank Offered Rate)の金利を調べてみると、翌日物で確かにマイナスです。

貸してあげるのにお金を払う異常事態



インターバンク市場は銀行の紳士協定で成り立っていますから、借りっぱなしというわけにはいかず、貸し出した実績が物を言う世界らしいです。金融でありながら人間的です。

さあ、そこにちょいと曰くありな銀行が、ちょいと金を融通してくれやと大きな顔でいたらどうでしょう。

断りたいのですが、なんせ今まで最大の貸し手であったために、おいそれと断れません。

昔あれほど融通してやったじゃねえかと凄まれたら、断りにくい。また自行が再び借りると言うことも十分可能性がある。

貸したくないけど、銀行のサークル内で一抜けたとできないところが、銀行の世界なのでしょう。

結局はインターバンクをできるだけ利用しないようにしよう



下手に貸して利息まで払って大きな損失を出したら、わざわざ貧乏くじを引くようなものです。
もしある銀行が決済不能に陥ったら、一気にデリバティブも崩壊するという破滅的な結論になります。

もちろん他行も無傷ではいられません。

となると、銀行間取引はできるだけ応じない、身の丈(自己資本)に見合った取引に限定するといった行動になるはずです。

こうしてNIRPを行ったことで、経済の血液である金融がますます縮小していくということです。

http://archives.mag2.com/0000102800/

                   2016/2/12 No.3233
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 10秒で読む日経!視点が変わると仕事と投資のネタになる
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   今日のNews
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●ドイツ最大の銀行、ドイツ銀行の経営悪化が世界の金融市場を揺さぶっている。
 2月に入って同行の債券の利払いが滞るとの臆測が金融市場で台頭し、株価も
 急落した。2015年決算で過去最大の赤字を計上したことが背景にある。「欧州
 最強の銀行」の突然の信用不安に地元ドイツは困惑。経営を立て直そうと経営
 トップの更迭や大規模なリストラを打ち出しているが、その先行きも不安視
 されている。
 リスク回避の動きを強める投資マネー。その標的となったのがドイツ銀行
 だった。「経営体力が低下して債券の利払いが滞る」。そんな噂が市場を駆け
 巡り、同行の株価は年初の6割の水準にまで落ち込んだ。
          日本経済新聞 2016年2月11日
   __________
   佐々木の視点・考え方
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
★ドイツ銀行が世界の市場を揺るがしている。

 未払いの罰金が1兆円あったり、経営不安のフォルクスワーゲンに1兆円の追
 い貸ししたり、2割の行員をリストラしたり、20京円に上るデリバティブ取引
 の残高があったり、緊急時株式転換債(CoCo債)の価格が暴落したり、CDS
 (破綻時保障の保険料)価格が暴騰したりと、悪材料がてんこ盛りだ。

 中身が見えずに不安がられている20京円のデリバティブも8割は金利スワップ
 利払い時に相殺契約の差金を支払うだけの代物でそうたいした問題ではない。

 最大の問題はECBのNIRP(マイナス金利政策)。

 NIRPは金融緩和策ではなく、実質金融収縮策。

 金融機関は日々の顧客等との膨大な資金決済をしている。
 毎日丁度良い資金額がある訳ではないので、不足があった時にはインターバンク
 市場で貸し借りをして調達している。

 NIRPのせいで貸す側は利息を支払わなければいけなくなっている。
 誰が考えても、お金を貸して利息分の元本が減るより、現金で持っていた方が
 得だ。

 しかし、インターバンク市場で自分が借りる側に立つことも頻繁に起きるので
 マイナス金利だから、貸さずに借りるだけと言う取引をしていたのでは、いざ
 と言う時に借りれず、決済や企業存続に問題が出るので仕方なくマイナス金利
 で貸しているのが現状。

 ここで、とある金融機関に信用不安問題が起きたならどうなるだろう。

 信用不安のある金融機関に、利息を払ってまで金を貸す損になる行為をした
 挙句に元本も返ってこない可能性があるのだ。

 これは自分の会社に意図して損を与える「背任行為」にあたる。
 
 信用不安がある相手には、お金を貸さないことが、背任を逃れる方法なのだ。

 インターバンク市場で特定の金融機関にはお金を貸さない事がどこかで起きた
 なら、一瞬でその金融機関は資金繰り不足になり、破綻せざるを得ない。

 そうなると、その金融機関と契約していた多くのデリバティブ取引も反故になり
 その連鎖反応が次々と起こってドミノ式に金融機関の連鎖破たんが起きてしまう。
 そう。2008年に大量のCDSの契約相手となっていたAIGが資金不足と
 なって世界金融危機が起きたのと同じ事が起きるのではないか。

 世界の金融機関や投資家は、こうした想定をしているのが現在の市場の惨状と
 なっている。

 犯人はドイツ銀行ではなく、NIRPを推進するECBであり日本銀行であり
 スイス中央銀行でありスウェーデン中央銀行なのだ。

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自動高速取引(HFT)で下げが止まらず 
Friday, February 12, 2016, 01:16 PM
2/12 曇 10時 浅草での空間線量は25ベクレル/立法メートル

ドイツ銀行がいよいよヤバイという疑心暗鬼で金融パニックの手前です。債券市場は日銀マイナス金利決定で、

債券市場は実質死んでしまった


ということで、売買できる市場が機能しなくなったのですから、銀行株や保険会社株式は私の知っている限り、過去最低のレベルにまで下がっています。金融株はさらに一段安になるのではないでしょうか。

なんたってリーマンショックを越える毒がまだまだ出ていないですから。
元凶はもっと悪質なサブプライムを抱えるドイツ銀行です。

too big to fail(潰すには大きすぎる)

そんな状態にEUの中核銀行の一つがなっているのですから、余波はすごいもんがあります。

安全資産として、現物の金が急上昇、また比較的安全とする通貨円が猛烈に買い上げられています。

円が上がれば日本株式を売るというプログラミング売買が自動的に日経平均を押し下げています。原油安でアラブ諸国が実弾の投げ売りをしているという観測もありますが、そりゃわかりません。

HFT(High Freqency Trade)とは円高になれば一秒間に何千回何万回もコンピュータが自動的に売り注文を出す仕組みです。
こんなサイバー空間に手動で参加したところで、毟られてすぐに終わってしまうでしょうから、個人で株取引なんて娯楽として愉しむ以外は信じられません。

日本の株式市場自体もとっくの昔に死んでますからね

こんなことを書いている間にも休日明けの下げ幅は800円を越えて日経は14千円台です。月初は120円だったドルも112円(一時110円台)です。資産もなにもない私にとっては指標に過ぎずどうでもいい話。
歴史的な出来事があるかもしれないという野次馬根性だけです、このブログを読んでいらっしゃる方も似たような感覚ではないでしょうか。

抱きつき心中の様相をピタリ予言した



副島隆彦先生は8年前から日米抱きつき心中経済と評していましたが、EU(実質ドイツ第4帝国)も中国に抱きつき一緒に沈んでいくのでしょうか。日米欧の中央銀行ができることはゼロ金利をずっと継続するしか手段はありません。

副島隆彦 恐慌前夜

サブプライムの問題はリーマンショックで解決したのではなく、FRBは問題を先送りしただけで、何京ドルという天文的な数字の隠れ負債は存続していること。今回はドイツ銀行にもそれ以上の悪質なサブプライム証券を抱えていることがわかり、金融自体の信頼が失われている結果です。

バブル経済80年代の終わり頃は、私は大学生でした。なんか教室で発表する機会があり、石油エネルギーに依存しない生活スタイルを模索せねばならないという趣旨で発表をした記憶があります。まあ自転車やヨットが好きだから、自分の趣味の延長なんですけども。

機械化、動力化こそが日本の生産力向上という気運に反発心を抱いていたのです。
もちろん評価はけちょんけちょん。

石油はまだまだエネルギーの主役であり、電力や動力の源であるのですが、当時大学生であった私にとっては、工業文明はもうすでにやり尽くした感がありました。いまでも1990年代初頭でテクノロジー(金融工学も含む)はやり尽くしたと思っています。

現実、たとえインターネットなどの枝葉末節なテクノロジーが急激に普及したとしても、生活の質自体はずいぶん落ち込んだままという感慨です。バブル期以上の長時間労働や奴隷かと思うような極端な業務成果の押しつけです。

誰も幸せにならない世界なんてぶっ壊れて当然



HFTが市場関係者の意志に関わらず、情け容赦なくぶっ壊しています。ある意味ターミネーター(人工知能が支配する世紀末社会)のような未来の一部具現化したようなものかな。

大嫌いな会社ソフトバンクのCDS(クレジットデフォルトスワップ)が急上昇しているそうです。
東芝とソフトバンクの株式チャートを並べると、全く同じ曲線で下落しています。それでも暴落率が低いのは、日経平均を浮かばせるため公的資金で買い支えられているからでしょう。

昨晩、コミュニティズムについて駄文を残しましたけど、アメリカ大統領選でヒラリーのようなクソババアよりも、極左政治家であるバニー・サンダースを民主党主義者に多くの支持が集まるのは、当然だろうなあと思います。

ウォール街にとっては最悪な選択でしょうが、サンダースには私も注目しています。
なぜなら
コミュニティズム(共産主義)が解の一つかもしれないからです

それも中央官僚集権的ではなく、リバータリアニズム的であってほしいです。

戦国時代において、織田信長の楽市楽座政策(当時の官僚である坊主の許認可を剥奪した)が経済を回復したという歴史的な事実がありますからね。

過去ログ:導火線の端で火遊びしている世界経済(連鎖する大暴落のメカニズム)
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コミュニティズム(communitizm)万歳!地方経済の活性化はコミュニティにあり 
Friday, February 12, 2016, 01:43 AM
地域社会や同好仲間を示すカタカナ用語としてコミュニティ(community)という言葉が濫用されています。

集団を表わすグループ(group)、目的を持った集団はアソシエーション(association)など人の集まりを表わす言葉は英語ではいろいろあります。日本語英語ではサークル(circle)という同好会を表わす言葉がありますが、英語ではクラブ(club)が一般的です。

ところがなぜか日本ではコミュニティというと、町内会や狭い趣味を共有するオタク集団と極端に異なる意味が並立しています。

だから「コミュニティーの力を生かそう」などと過疎地域の爺婆を煽っても、コミュニティと言われても何のことだかわからないのだそうです。

そこに住んでいる人たちを活用する方法を探るのか、田舎暮らし・風景を愛する全国の人たちに助力を求めるのか、人それぞれで解釈が違うのだそうです。

コミュニティーといっても、目的を持った集団なのか、地縁などの集団であるかをしっかり見極めない限りあやふやな案しか出てこずに空中分解してしまうのだとか。

結局の所、コミュニティー、コミュニティーと連呼する行政や政治家の根本には何があるのかというと・・・

コミュニティ(community)とは同宗教・同思想下での協業のこと



つまり共産主義志向(communistic)です。

昨日は、大学関係でstudio・L 山崎亮氏の講演「地域創成とコミュニティデザイン」を聴きました。その後の私が抱いた漠然とした感想です。

元々は行政の依頼で公園や庭園を設計する会社なのだそうです。やがて地方でも子供が遊びに集まる公園を考え抜いた結論は、地域の人財を活用するという手段を用いるという結論に至ったということ。
具体的には、子供を遊ばせるためのリーダーを育成することです。ちょうど近隣に大学があり、教育学部系の学生らを動員することで親子連れの人気公園となったのだとか。

結論を聞けば、なんだそんなことかと思いますが、まだまだ地域活性化策におけるコミュニティー力の実例は続きます。

シャッター商店街がなぜかFacebookで盛り上がる



香川県観音寺市のシャッター商店街の実話です。寂れた商店街の活性化を行政の依頼で行う仕事を受けたので、実際に商店主らととことん話合いが行われたそうです。

もちろん、50人ぐらいの高齢の商店主が集まったところで、そんなに人がわんさか集まるようなイベントや改装案が出てくるわけがない。
しかも、商店主が次々に高齢化して、その跡取りが別の職人となったり、あまりにも喰えないから奥さんが別の商売を始めたりとカオスとなっています。

下着屋の中にケーキ屋(息子がパテシエ)があり、クリーニング店には妻の餃子屋が併設されていたりと店の中に別の店があるという末期的な状況です。

ここ浅草でも、裏通りの生鮮食料品店に一部は夜間はバーカウンターとなるところもあります。昼間は喫茶店、夜はバーという店もあります。そういう業態はたまに見かけますが、まだまだ一般化していません。

「Shop in Shop」というそうです。賃料が高いという理由以外には、観音寺市の商店街のように1990年代あたりから時が止まったまま、客足に見合わない広い店舗を持て余している窮余の策で、別の商売も併設しているという事例が特に多かったのだとか。

商店街としては恥ずべき状況であるのですが、山崎氏はこれこそ商店街を若返らせる策と見て、shop in shop化の推進を勧めます。

1970年代に拡張された無駄に広い店舗の一部を格安で貸し出す



店舗を持ちたい若者や地元のお母さんたちが、こぞって商店に加わって活況となり・・・ません。

だっていくら店舗の一部を無償で貸すといったところで、高齢の商店主らには若者達らとの接点はありません。

電通や博報堂といったメディアを牛耳る広告代理店であれば、巨額なコストと引き替えにバンバン全国ニュースででも流すでしょう。
タレントたちを動員するかも知れません。

もちろん人口6万人程度の市にはそんな予算はありません。それどころか行政からの予算はゼロ円です。

いい策だと思ったんだがなあ〜、まぁそんなことよりもせっかく普段は顔を会わさない商店主が一同に集まったんだから、飲むか、というか活性化策のワークショップ自体が、呑み会目的になりつつあります。

そこでワークショップを行う日は誘い合って飲みに行かないこと誓約させたそうです。考えに身が入らないからね。

それぞれバラバラの居酒屋でもスマホで呑ミニケーション



呑兵衛同士が別々の居酒屋での写真をFacebookに揚げたことで、予想もしないことに居酒屋にいるだけを知らせるだけのFaceBookサイトが大人気になります。

Facebookで「今宵もはじまりました」というそうです。

これが寂しい独り呑みの心を掴んだのかどうかはわかりませんけども、なぜか地域で大受けして、とうとうインターネット放送もはじまってしまったそうです。(視聴者よりも実際に居酒屋にかけつけて来る方が多いそうですが)

なんのことはない、酔っぱらいのクダ話を流しているだけですが、年齢層を越えた別のコミュニティが自発的に生まれたのだそうです。

こうして出店希望の若者達や専業主婦が自然と集まったのだそうです。

コミュニティは異種コミュニティが加わらないと活性化しない



上記のシャッター商店街は若者や副業での出店希望者が加わり、人通りが回復したそうです。
または呉服店に出店した芸大の学生が呉服のモチーフにしたデザイン商品で土産物でも好評を博しているのだそうです。

仏具店の中にビリヤードバーがあったりという意外性も観光の目玉となったとのこと。

このような福次的なことが連鎖したことで、観音寺市商店街は盛り上がっているそうです。

まじめな遊びごころを斬り捨ててはならない



年寄の手慰みの手芸品だけを集めた家庭内博物館、瀬戸内海の島々でののろし通信など、東京では全く知られていないが、地元では大盛り上がりの実例はいくつもあるそうです。

結局は東京では(全国的に)知られていない意外性と、素朴な人々の交流が観光客の満足度をほぼ100%まで高めているのです。

結局過疎地域というコミュニティが、「普通の旅では飽き足らない旅行者」や「単にのろしを揚げたいだけ」という異種コミュニティが加わったことで化学反応が起きるのだというのが、山崎亮氏の結論でした。

そしてコミュニティが基本的には閉鎖的であることは、それほど問題ではなく、むしろ一致団結で一方向に動き出したらすごい潜在能力を発揮するのだそうです。

我が故郷の「だんじり(山車)祭」なんかが良い例です。学校の先生まで祭の前から、法被や金髪パーマになっちゃいます。

過去ログ:>年金資金(GPIF)につづき堂々と郵貯に手を伸ばす政府・財務省
地方再生へのブループリント
災害地は役所まで人不足 過疎地域の復興とは
造り直すという快感
朝日新聞連載 「プロメテウスの罠 地底をねらえ」(1) 服部禎男と不愉快な仲間達
11/22 7時 浅草での空間線量は12Bq/m^3
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表計算ソフトEXCELが好きな人は数学的な素養がある 
Wednesday, February 10, 2016, 11:17 AM
2/10 晴 10時 浅草での空間線量は29ベクレル/立法メートル

ワナにはまらないベクトル数列 大上丈彦著 技術評論社 (2015/9/26)

昨年末に買って、ずっと枕元に置いて読んでいる本です。
一応数学で挫折している高校生向けとなっていますが、十二分に元高校生の私でもためになる本です。

ベクトルとか行列と聞いて鳥肌が立つか悪寒がする人も多いのではないでしょうか。

実は私も行列という数学的な概念が、なぜ必要なのかわからずに学校を卒業してしまいました。
だってね、結局は手計算ではどっちみち連立方程式の形にして、こっちを移項してあっちに代入して・・・といった具体で、めんどくさいことこの上なし。

単に式の書き方を省略した記述様式が行列というものだと思いこんでいました。

またベクトルは力の大きさと向きを、視覚的に表わして理解しやすいだけの概念。小難しく言うと数式ではなく幾何学的(図形)で解決する手段だと思いこんでいました。

ところが情報処理会社で仕事を始めると、どうもこの考えが全く違うということに気づきます。

25年前ですからパソコンが普及し始めたころ。ワープロソフト「一太郎」と表計算ソフト「Lotus1-2-3」が大人気だった頃の話です。

そんな黎明期ですから、仕事で使うソフトは自分で一から打ち込まねばなりません。また誰も教えてくれません。

当時のコンピュータでの仕事の基本的な流れは、

用意したデータ=>{コンピュータで加工/処理/集計}=>紙や画面に印刷・表示

となります。コンピュータ利用者はInput/Outputだけを見ればいいだけです。
まだパッケージソフトウェア(ソフト)が今のように流通していない時代ですし、コンピュータもパソコンも各社各様で、それぞれ別々に用意してあげなければならない時代です。

IBM、富士通とNEC、HPとSUNそれぞれインストールしても、まずは動きません。もちろん日本語も表示はできましたが、各社互換性がないので、ローマ字か英語です。もっとも日本語が打てるプリンターもなかったし、誰もおかしいとは思っていなかったかな。

自分はCADソフト(画面で建築物を設計し立体化して表示するソフト)を担当して、座標データから画面にそれらしく表示するというプログラムを組む仕事でした。

最初にテストとしてサイコロ(6面体)を画面に表示させるプログラムを書いたとします。
六つの座標点を画面に投影すればいいのですから、これは比較的簡単にできます。
8つの点が画面に映ることは成功。そしてその点と点に線を引けば、なんとなくサイコロっぽく見える。
次は、そのサイコロを任意に回転させる(駒のようにまわす)という課題が与えられます。
たとえば原点から30度反時計回りに回転させるのであれば、各座標に三角関数(sin30、cos30)を掛けてやればいいだけ。これも楽々クリア。

また表示する際に、拡大や縮小も、各座標点を2倍や3倍といった具合に係数をかければいいのです。
これぐらいなら表計算ソフトでデータは用意できます。

今度は線だけの表示ではなく、サイコロの各面に着色していっそうサイコロらしくしろという課題が与えられます。線で囲まれた領域を塗りつぶすだけではサイコロに見えません。
各点がどの面に含まれているかを判断する必要がでてきます。

ここらへんとなると表計算ソフトでは対応しきれません。直線の方程式(0=ax+by+c)ではなく平面の方程式(0=ax+by+cz+d)で一つ一つ座標点を判断するプログラムをつくります。

きわめつけは「影をつけろ」という課題。こうなってくると表計算ソフトで手計算させるわけにはいきません。真面目にコンピュータグラフィックス(幾何学)の教科書を読み始めることになります。当時は大手建設会社の下請で、日陰の計算だけを専門にする会社もあったぐらいです。

投影や拡大縮小、回転、座標変換といった小難しい用語に辟易しながら読み進めていきます。手当たり次第コンピュータで試していきます。こうして行列やベクトルが、実はコンピュータソフト開発では重要な概念であり、最強の道具であることに気づきました。

苦労して出来上がったソフトウェアは、自分ではなかなか良くできたと思っていたのですが、なんせパソコンといっても今の携帯電話よりも貧弱で、簡単な犬小屋程度のデータ(数百点の座標)でも計算に数分(もっとかかると数時間)はかかるという代物で実用にはほど遠いものでした。(デジタルカメラがもしあったとしても、パソコンレベルでは精々白黒のドットで表示させるしかできません。)

ベクトル行列演算はすべてプログラムで処理するしかなかったからです。ゲーム機・セガサターンはベクトル行列演算専用にべつのCPUを搭載していたので、滑らかな立体表示ができるので人気を博しました。それから数年後、パソコンでもグラフィックス・チップという演算専用のCPUが搭載されるようになり、劇的に処理速度が速くなり、自動車メーカーなどでも急速にパソコンの導入が進んだのです。(※正確に言うとワークステーションというパソコンよりもはるかに高級(数百万円)な専用機)

実は当時悩んで解決できなかった処理(立体同士の接合部分の陰影処理)が製造現場や建築現場で広く使われているデファクトスタンダードなソフトウェアAutoCADでも、全く解決されていないことを知って一人ほくそ笑んでいました。

何を言いたいのかというと

コンピュータソフト開発に数学センスは必須


ということです。

まあ女の子のアニメキャラを描けるから、コンピュータソフトで一攫千金を目指すという若者もいるのでしょうけども、私と同じように早々壁に突き当たるでしょう。結局3次元(3D)でアニメを動かすには、つまり行列とベクトルの演算です。

またドラゴンクエストのよなロールプレイングゲームも、強さだとかエネルギーだとかいう数値を一斉に入れ替える演算が必要です。
そんな時には強い味方「行列演算」がいることを知ると、

あ〜なんで高校数学をもっと真剣にやっておかなかったんだ


と20代中盤で強く強く反省することになります。それが俺。

今でも行列ベクトルとはなんぞやという疑問を抱き続けていたので、丸善の数学書コーナーに高校生向けの解説書があったため、迷わず手に取りました。著者も同時代にコンピュータソフトを開発していた方で、頭が良いから今は医者です。

プログラマーとして道具としての行列ベクトルに取り組んできたからこそ、かつてプログラマーだった私にも理解しやすいのです。

今はパソコンでの利用は、大部分がインターネットの閲覧とメールや写真の保存といった利用が大半でしょう。
インターネットもデジタルカメラも無かった頃、心底便利だなあと感心したのは表計算ソフトです。

Lotus1-2-3、VisiCalc(後のMS-EXCEL)がもてはやされていました。報告書から回覧板といった文書清書機としての使い方から、大型汎用機に入力するデータの前処理として事務方も技術畑でも絶賛してましたっけ。

なんせ一台のコンピュータを何十人何百人で共有するわけですから、パンチャーというデータ入力係とプログラマーというコンピュータ処理担当、そして各仕事を受け付けるコンピュータ管理者と、一つのデータ処理でも何人もの部署が連携していた時代の話。

もちろん、今ではすべて一人でできるし、目の前の数万円のパソコンでできること。高層建築物の日陰のシミュレーションなんて設計者がついでにやる仕事になってしまいました。

ホワイトカラーとエンジニアの境目が曖昧になっていく



いまでは企業でコンピュータが1人一台はあたりまえです。コンピュータ化黎明期に企業内講師として全国の支店営業所に回っていた経験があります。そこで一番ウケた話はExcelです。

それまでは本社からプリントされた売上データが毎朝一番に届き、それを事務の女の子や所長らが、蛍光マーカーで線を引いたり、電卓や算盤で集計して、朝礼で発表という業務が長年行われていました。

それが末端でもPCで見られるとなると、支店別/営業所別/営業担当者別などなどいろいろな切り口で独自にいじれるようになると、どんどん独自に集計してみたくなるのです。

時系列での比較とか、競合品との比較とか、地域別や販売先での比較だとか営業方針や営業スタイルで千差万別

それを昔は本社のコンピュータ担当者がいちいち要望を聞いて、人員を手配して、何週間や何ヶ月もかけてデータ処理していたので、実際は隔靴掻痒(かっかそうよう)な状況でした。

ところが集められた生データさえあれば、営業所や個人のPCでもできるようになると、本社のコンピュータ担当なんてもういらんとなるわけです。

Excelの講義でも、合計や平均値ぐらいから、簡単な統計処理(順位、中央値、標準偏差)といった処理を目の前でやってあげると、我先にやりだします。マクロという簡易プログラムでの処理の実例をしてあげたところ、明日から朝はコーヒーを飲む余裕ができましたと女子社員は万歳三唱していたぐらいです。(それまで数人がプリントアウトされた紙と格闘して一時間はかかった作業がボタン一発数十秒で終了)

Excelはプログラミング機能を内蔵した強力なソフトウェアで、日々のルーチンワークなんてほとんど代替できてしまいました。特に女子社員(高卒か短大卒)たちは熱心にExcelを勉強していましたね。なんたって自分の仕事が楽になるから。

部外者からは真っ白なプリント用紙(帳票)に並んだ数字にしか見えないのですけども、それは彼女らにとっては生きた数字です。
Excelという加工ツールを手にすると、目の色を変えて遊んでました。たとえばカラフルなグラフにしたり、かわいらしいプレゼン資料といった具合。

みんな口々に言ったことは「Excelさえあれば何も要らない」、そう私もかつて新入社員の頃「Lotus1-2-3さえあれば何も要らない」と言って周囲から笑われていたのです。(そこから数学世界の泥沼に入っていったのですけども)

理系だから数字に強い、文系だから数字に弱いというものではなく、そもそも理系や文系という区分自体があるとは思えません。
誰もが数学の素養はあるのです。

なぜなら数字(数式)も言葉(表現方法)の一種だから



ワナにはまらないベクトル数列(大上丈彦著 技術評論社)を読みながら、数字の概念を拡張したものがベクトルや数列であるから、誰もがちゃんとそこを踏まえれば、誰もが理解できるということに気づかせてくれます。

この本を高校生で読んでいれば、いまでは一流技術者だったろうなあと思っています。とにかく数学嫌いを自認する方にもお薦めのシリーズです。頁数が多いので、一気に読むことは骨が折れるでしょうが、職業プログラマーってこんな事を考えているのかというコンピュータ入門書としても愉しめます。

関連ログ:高校で習う微分積分と大学からの微分積分は違うのです
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