Sunday, January 30, 2022, 11:55 AM
新聞記事の人生相談というのはたまに自己を見つめ直す良文に出会うことがあります。
20代の若い女性が自分の発する「ありがとう」に疑問をもっているという悩みへの回答。
作家いしいしんじ氏の回答が名答です。
ぼくも同じだった。20代のころ。意志とかかわりなく回るこの世から、ぼくは時々おこぼれをもらった。
当たり前、といわないまでも、深く考えず、そういうもの、とただ受け止めた。
のちに、「ありがたい」とは、ほんとうに「有り難い」のだと、まさに奇跡だと知ることがあった。この世に他人がいてくれてよかった、と心底感じた。すると、まわりの色が、じょじょに変わっていった。
「ありがとう」は、声ではない。こころのふるえだ。それはひとりひとりの切実な生から発露する。(以下略)
そうそう、自分も若い頃は”感謝よりもあたりまえ”と奥底では感じていたことを反省します。
自分の行動により周りが動くと信じていた。
周囲にはヨレヨレな爺さんが幾人かいますし、よくボケ爺ってからかってますけど、この人たちがいなかったら、今の自分もなかったのだなと思います。
酔っぱらったときにしっかり見つめて「ありがとう」と伝えました。なんか涙がでそうでした。
自分もいしいしんじさんと同じ境地をしみじみ感じています。そして20代の若さで自分が発する「ありがとう」の偽善を見つめている女性にも感心します。
過去ログ:
恋愛感情と家族的結束は同時に成立しない
切って煮る焼くすれば料理になるという男の奢り
鍋で取り箸を使わない人を不快に感じますか?(そんな奴いるの?)
ランドセルは軍国主義の名残。背負った集団が動乱を首謀する前に逮捕せよ!(笑)
絆(きずな)は悪口によって醸し出されるということ
Q:人生の目標が見つかりません A:本物を探し求めなさい
なぜ自殺はいけないのですか?(相談者 女性18歳)
コーチング(Coaching)と日本の『指導』の差
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Sunday, January 30, 2022, 11:18 AM
友人が心臓手術を受けたので、ちょっとこういった医学記事に目が移りました。
心臓に関しては生活習慣もあれば生まれつきの奇形が原因であることもあり、高血圧も含めて確たる予防はない。
その友人も、もともとの奇形と高齢により心臓弁が機能せず、階段を上ることさえも困難となり手術を決断しました。
手術は終わって、現在は階段を上ったり、自転車で買物にいけるほど回復しています。
手術には縁遠い自分に様子を面白く語ってくれます。
『人工弁と生体弁があって、牛豚の心臓弁を選べるんだよ〜』
なんか、診察室でカタログみたいなのを見せられて、担当医から「どっち選ぶ〜」と聞かれるんだとか。
人工弁は耐久性があるけど、いわゆるプラスチック製
生体弁は屠殺された牛か豚の心臓弁を化学処理してあり、人体に馴染みやすい。でも耐久性では永久ではない。
「身体も大きいし、余命だってあと何十年も要るわけじゃないからウシ〜」
そんな簡単にカタログショッピングするようにして、あとは手術の日程を決めるだけだったとか。
同時期にスポーツマンで健康オタクな医者の知人も心臓手術を受けてました。不整脈が酷いのでレーザー手術を受けたそうです。
術後は「自分の心臓が焼き肉にされた(笑)」と言ってました。
あ〜やだやだ
さて、アメリカで重い心臓病患者に豚の心臓を移植したという記事があります。
豚の腎臓を移植したというニュースもかつて見た記憶があります。
ヒトからヒトへの移植は日本以外ではけっこう普通の行為として実施されており、アメリカも移植大国のひとつ。
悪いところは取っ替えてしまえという発想は配管工事と変わらない。
供給量が少ないのだからお安い代替品を使ってみようという工学的発想の延長です。
移植医療がほとんどない日本ではたいしたニュースでもないし、扱いも小さいのですが、なんで読売新聞は小さく海外記事として報じたのかを考えると、ユダヤ系アメリカ人に豚を移植したからに過ぎないのでしょう。
(※ユダヤ教・イスラム教では豚は不浄な生き物として最も忌み嫌われている)
過去ログ:驚いた!イスラエルの豚骨ラーメン屋は大繁盛
医療と言うよりも人体実験です。倫理的な問題を多く含んでいるから。
『いのち教』(イノチイノチと唱えるだけの新興宗教?)の人たちのご意見も聞いてみたいものです。
過去ログ:移植
「赤外線を当てれば癌が消滅する」はオカルト治療ではありません
医者がやさぐれる理由は、医学部の奴隷だから
間葉系幹細胞による再生治療が目白押し
サルで成功しているのなら早くやれ (IPS脊髄損傷治療)
万波医師の倫理観は本来であれば医学を進歩させるはずなのに・・・
医学部でいちばん偉いのは、何科の教授だと思うかね?
iPS移植は「ソイレント・グリーン」「14歳」の世界だなあ
東京五輪よりもiPS治療を優先しろよ
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Wednesday, January 26, 2022, 12:26 PM
ゲームチェンジャー(Game Changer)とは試合で流れを逆転させる選手を指すスポーツ競技から生まれた言葉だそうです。たぶんバスケットかアメフトで使われた言葉なんだろうな。
そんな言葉が頭によぎりました。
半導体チップで高精度な量子コンピュータ(quantum computer)のチップの作成に成功したという記事です。
量子とはこの記事では電子のことで、電子を2つ閉じこめて演算させたとのこと。
これまで量子で計算を行うには絶対零度の極超低温で原子が動かない状態にしなければならないので、大きな装置が必要だったのですが、これが小さなチップでできるとなる恩恵は計りしれません。
トランジスタが生まれたことで真空管ラジオが一気に消えたのと同じようなものか。
そのトランジスタも集積回路(IC)チップの登場で一気に取って代わられて現代社会に広く浸透しています。
量子コンピュータが実用化されてどんどん社会で活用されていくと、どうなるのでしょう。
・・・全然想像できません
ただ、その萌芽がGoogleやAmazonのクラウドサービスで垣間見えます。
友人がGoogleにスマホの写真を保存して、自動的に整理するサービスを利用したところ驚くべき精度だったそうです。50年近く前の写真でも現在のお爺さんと同一人物としてあったそうです。
サングラスやマスクをしていてもほとんど間違いがないそうで驚愕していました。
10億20億人ぐらいの顔を瞬時に判別するのなんて、量子コンピュータにとっては朝飯前となりつつあります。
スマホの位置情報を基にした集団行動予測なんてのも既に実用化されています。
当然通信も5Gどころではなく更に一桁も二桁も高速大容量になります。
量子コンピュータの普及で時間と空間という概念が薄れていく
クルマでドライブしに行こうと思い立ったら、テレビ画面の前で座って自動運転のクルマからの映像を愉しむなんてのが普通になる。もちろん地球の裏側から戦闘機や戦車ロボットをAI(人工知能)で操縦するのが当たり前になるでしょう。
そんな社会になれば、人間自体もインスタンス( instance:実在するデータ)の一つに過ぎず、AIからみれば演算操作対象に過ぎません。
人間が目にしたモノは瞬時にAIも読み取り、人間が聞いたモノも瞬時にAIが処理し、発した言葉さえもAIが判定していきます。
それが旧Facebook(現Meta)が目指す メタバース(Metaverse)の世界
動けない病人や障害者だけではなく、これが今のスマホのように誰でも気軽に使える時代はすぐ来ると思います。
量子コンピュータが『神(God)』となる
宗教はすべからく、日本の神社仏閣、坊主、神主のような文化遺産扱いになるでしょう。
ローマ帝国が現在のヨーロッパの大部分であり、教皇が神に代わって神託を授けたのが国王となったという経緯があります。
いまでもバチカンの影響力は大きい。
人々から宗教道徳が消えたら、どうなるのか?
宗教を禁止している中国では共産党・周近平体制の支持は日本で報道されている状況とは異なり、8割方が支持しているそうです。
中国共産党が絶対の存在だから。
無信心ってのは怖い世界で、スマホの情報を盲信するようになるんだなあと思います。
どうしたらいいのでしょう。
自分で考えて考えて、考え抜く力を鍛えるしかないでしょうね。
過去ログ:
検索キーワード:量子コンピュータ:
日本企業の悪癖は理系文系と現場を知らない経営者
生まれ変わりって実際にあるのだろうか?
貧富の差は遺伝子によるものか?貧富の差をもたらすものを探せ
神(創造主)という概念は宇宙人であっても共通だろう
量子コンピュータが実現する前に、日本発クラウドの開発を急げ
鏡の世界を応用した量子コンピュータの登場
量子でコンピュータ性能が一億倍となったらそれは宇宙(Universe)という
スマホをかざして読む新形態の書籍(仮想現実と出版物の融合の好例)
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Monday, January 24, 2022, 10:57 PM
「ヨーロッパ王室」から見た世界史 内藤博文著 青春出版
読み終わりました。たしかにヨーロッパ王室の系統でざっとヨーロッパ史を俯瞰してあり、とても面白く読みました。
この本を読んでドイツとフランスは西暦800年頃ではフランク王国というローマ帝国が母体であった国であることを知りました。西洋史に詳しい人は当たり前なのかもしれませんが、その国が東西に分裂したのです。
ドイツはローマ帝国の正統であるという自負があり、ローマ教皇(バチカン)で載冠されて神聖ローマ帝国の皇帝となる。
ところがフランスの王家もローマ帝国の再興を目指して領地奪還に奮闘していきます。
娘を嫁がせて関係を結ぶのはどこも同じ
王家が領土を支配していた時代では、領主どうしが親戚となるのが一番安全で確実な方法だったわけです。
国境が引かれた世界地図を眺めるだけでは全然わかりませんが、これが行き着くとフランスのブリュターニュ地方なんてイギリス王家の所有地になっちゃったりしたのです。
さらに人種的な繋がり、ノルウェーやスェーデン、デンマークといったバイキング系統(ノルマン人)とローマ帝国を築いたゲルマン人系統の王家といった大きな2つの潮流がある。
フランスとドイツはともにイタリア方面への領地拡大を狙い、ノルマン人系ではオランダと英国では確執があったんです。
王家が入り組んでいて、いやー、ややっこしい。
ルターによる宗教改革後にはカトリック系とプロテスタント系の王様がそれぞれで対立し、王様が変わるたびに迫害される側になる領民は右往左往する。
神聖ローマ帝国はウクライナを欲し、ロシアは焦土作戦で対抗した
ロシアのピョートル大帝はカール12世のスェーデン軍を自国領におびき寄せ、自国領を焼き払って窮乏させた焦土作戦は有名ですが、またその背後にはウクライナ独立を願うコサック(戦闘集団)の頭領を押さえつけて、ロシア側に引寄せることにも成功していた。
今も昔もずっとウクライナというのはロシアに蹂躙されてきたのでした。
王家は滅びても王家になりたい人はいくらでもいる
p231エピローグより抜粋
ヨーロッパの王家のかなりは、20世紀の2つの世界大戦を経て、消滅してしまった。それでも、ヨーロッパにはいまだ王家(公家)のある国が残されている。
イギリス、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、ベルギー、オランダ、スペイン、ルクセンブルク、リヒテンシュタイン、モナコの10カ国である。このうち、ノルマン人の建国系統としてあるのは、イギリス、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンだ。
フランスに発するブルボン家があるのはスペインとルクセンブルクとなる。
ただ、この先、10の王家が存続していく保証はない。人口5000万人規模以上の「大国」で王家が存立しているのはイギリス、スペインのみであり、あとの国では人口が少ないゆえに、王家でまとまっているといったところだ。
(抜粋終わり)
王家は無くなっていくでしょうが、ヨーロッパの歴史をみれば王家がない時代はないし、王家には成れませんでしたがナポレオンは3世(幕末の頃の実質のフランス支配者)まで続きました。
ロシアのプーチン、中国の周近平だって行動原理は、自分が王となりその家系を王族として統治するという意志があると自分は思っています。
だからこそプーチンも周近平も天皇家には敬意を払うのです。
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Monday, January 17, 2022, 11:24 AM
世界史とは壮大な”家族ゲンカ”の歴史だった!?
「ヨーロッパ王室」から見た世界史 内藤博文著 青春出版
日本に住んでいるとヨーロッパ人の肌感覚っていうのがあんまりピンときません。
とくに姻戚や血縁といった閨閥(けいばつ)ってのが、歴史を理解する上では欠かせません。
大河ドラマもヨーロッパ史も同じ構造
歴史が好きか嫌いかは、結局のところ関係性をちゃんと理解できているかどうかなのでしょう。
新聞広告にちょうど自分が求めていた直球ズバリのタイトルが目に入ったので、購入してみました。
王室は現代でも大きな影響を与えている
王様が居るなんて中世時代じゃあるまいし、なんて時代遅れなんだ!人類平等の世にまったくそぐわない!
そんなことを言う人も多い。
日本も世界からみれば”王様がいる国家”(kingdom)です。
世界標準(world standard)にあわせて日本も王政(皇室)を廃止してしまえ!と声高にいう方もいますが、
自分はそのようには思っていません。
むしろ形の上でも王様がいるかいないかで、国民(nation)としての意識が違うと思うのです。
王政を嫌う国は共和国と言いますが、共和制国家は国民から信託された大統領に全面的な権力が集中します。
そしてポピュリズムに基づいた過激なリベラルや極端な排他主義に走りやすい傾向がある。
自分は王室(皇室)こそ国民が全力で護らなければならない存在だとずっ〜と思っています。
読み終えたら、ここに感想を載せたいと思います。
同じ広告に昨今の資本論ブームに乗っかったものと文系のための数学入門書が掲載されています。
もうねえ、腹一杯です。
文系向けと謳った数学書ってどれも似たり寄ったりな内容で、身近な数学の応用を紹介しているだけです。
もし数学を理解したいと思ったら
高校の教科書をもう一度読み直す方がずっと有益です
文科省が定めた指導要綱の範疇で逸脱しないように細心の注意をもって書かれている。また生徒が袋小路に迷わないようにあえて
ぼやかした部分もあります。
たとえば整数論で素数なんて”自分以外しか割り切れない数”程度の説明で素因数分解へと進んでしまう。
もし、素数を深く知ろうなんて思い立ったら、その先は神学論に行くしかない。だから日本では数論(や集合論)はさらっと終えてしまう。
他には物理と数学は表裏一体で両方を行ったり来たりすることで微分積分の理解が深まります。
ただ物理も微分積分から相対性理論、さらにその先(宇宙論や素粒子理論)へと行ってしまうと袋小路になるので、そこは大人の事情でぼやかしてある。
よく微分積分で使われる文言「限りなくゼロに近づける」がありますが、あれってどういう意味なのか理解したいと思うほど、なんだかわからない。
同級生で「数学でそんな感覚的なこと言われてもわからん!」と悩み抜いて(そして落第した)奴がいました。極限ってどこまで行けば極値なんだと数学の授業で悩んでました。
でもいまでは、その彼も大阪では有名な難関高校の人気数学教師です。
数学や物理はそもそも哲学であり”文系”の王道である
昨日の読売新聞にはヴィトゲンシュタインという名前を見つけました。技術評論社では「暗号から学ぶ代数学」(川添充著)が載っていました。ヴィトゲンシュタインは個人的に今一番注目しているドイツの哲学者です。
暗号ってどうやって作るのか?
子供の頃、暗号文づくりってやったことないでしょうかねえ。
自分が小学生のとき流行りました。あいうえお順を3文字ずらしてみたり、逆順にしたりとそれぞれのグループが工夫してノートの切れっ端で伝言文を回す遊びです。
原始的な暗号文はみなさんも日常的に使ってます
えっ!?俺はスパイごっこなんて生まれて方したことがないぞ?と思われるでしょう。
これですよ、これ。あなたが”今読んでいる文字”、これこそが暗号文の元です。
画面に表示されるまで、文字は単なる0と1の電気信号にすぎません。
コンピューターのOSには文字を解読するための表が内蔵されています。
01000001という信号が来たら”A”と表示し、01100001という信号が来たら"a"と表示する"規則"にそった処理をしている。
なんだ・・・あたりまえじゃないかと思うでしょう。
でもこの”規則”を書き換えたらどうなるでしょうか?
変換の規則を変えてやれば、出力は暗号文になる
たとえば3文字ずらすという行列関数と順番を逆にするという行列関数を組合わせる。
そうすればより難解な暗号文が出来あがり。
(注:行列関数とは図で言えば拡大や縮小、回転や反転といった処理を一発で行える代数学の基本です)
1960年代まではこれが主流の暗号方式だったのです。ドイツ軍が使用していたエニグマは変換規則を何段か繰り返して、変換の法則を見破れにくくしていた当時最強の暗号作成機です。
数学的に言えば、多段の行列変換です。
これを破るには、逆行列を掛けていけば平文(元の文章)ができあがります。
イギリスの天才数学者であるアラン・チューリングが原始的コンピュータで初めて成功させたのです。
「暗号から学ぶ代数学」は高校生でも十分理解できると思います。面白かった。
逆に言うと、将来コンピュータプログラマーになりたいのであれば、これぐらいは読めないとその先にあるAIなどの先端技術には辿り着けないでしょう。
過去ログ:
コンピュータ技術者の夢は『生命体の創造』である
ウィンブルドンの貴賓席
映画イミテーションゲーム(The Imitation Game) を観てきました
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Thursday, January 13, 2022, 11:55 AM
気になる書評があったのでメモとして貼っておきます。
ドイツ・ナショナリズム 「普遍」対「固有」の二千年史 今野元著 中公新書
「歴史の黄昏」の彼方へ 危機の文明史観 野田宣雄著 千倉書房
国家を持たぬよう社会は努めてきた クラストルは語る ピエール・クラストル著 酒井隆史訳 洛北出版
かつて戦前の日本国家が手本としたドイツは、現在においても学ぶ(真似る)べき国家像であるのでしょうか。
馬鹿左翼が「ドイツは過去の歴史を反省しているが、日本は反省も謝罪もしていない」としたり顔で言う度に
刈部直氏の書評の冒頭には一刀両断に「第二次大戦の敗者だったという事情だけで同列に並べてしまう発想が、粗雑で耐えがたい」とあります。まさにそのとおり。
そもそも大陸国と島国では国家観が全然違う
近世の神聖ローマ帝国時代には多くの領邦によって構成された複合国家であり、境界も曖昧だった。
この近世のドイツはキリスト教世界の普遍的な指導者として「ローマ皇帝」の権威を担っていたとあります。
オーストリア(首都ウィーン)なんてドイツの京都と揶揄されている。キリスト教圏の指導者という意識が強い。
聞くところによるとドイツ人よりもドイツっぽいらしい。しらんけど
そしてフランス革命後は英米仏の立憲国家があらたな普遍的価値を掲げてヨーロッパならびに日本へも影響を与えていくようになる。
一方一九世紀以降はドイツはドイツで固有の文化を模索しながらも「西欧」の国民国家の形を独自になぞろうとする努力が今も続いているのだと言えます。
ドイツのリーダーシップは対外向けのエエかっこしいが既定路線
ドイツ政権はリベラル色が特に色濃くて、お隣のフランスには少しでも右勢力が強くなれば、批判ばっかりする。
一方でフランスはその度にヒトラー時代を蒸し返すという応酬を繰り返すのがEU内でのお約束事になっている。
実状はフランスやイタリアやスペインの南欧国家群、さらにはイギリスとだって本当はドイツと仲が悪い。
それでもコンチネンタル(つまりユーラシア大陸)の盟主としてドイツは復活したとドイツ人は万歳三唱したんです。
そんな国家観だからイギリスがEUから離脱したのは当然で、大半のドイツ人の感情も「もともとイギリスはEUじゃねえよなあ」です。ラテン語圏から見れば英語はだいぶ離れた言葉なんだとか。
じゃあなんで欧州連合国(EU)として連帯せねばならないのかというと
フランスはアメリカが大嫌いだし、ドイツの理想は社会主義国家
フランスは常に英米との貿易不均衡の経済不満があり、ドイツはドイツで経済圏の勢力を維持拡大したいという目的があるからです。
だから経済問題では中国にはとても親和的です。メルケル前首相なんて半分ロシア人です。
対米勢力として、独と仏は共闘関係なだけ
呉越同舟(ごえつどうしゅう)という言葉そのままなのが欧州連合で、あとは従属国扱いです、可哀想に。-人-
元もと悪いフランスの対米感情はオーストラリアへの原潜輸出がAUKUSの発動でキャンセルになり爆発してます。
これでドイツとの共闘関係は一層強固になってしまった。
ドイツはドイツで国内工業の保護政策を露骨に進め、フランスもそれに同調しています。これが連休中に聞いた日米欧の工業規格を巡る対立の根本です。
工業規格を保護政策として押し通したいドイツ
EU主体の規格でISOというものがあります。何それ!?って思うかもしれませんが、普段使っているメートルとやグラムといった単位です。
べつにそれでいいじゃんと思うでしょうが、世界にはヤードやポンドという単位の国だってあるんですよ。それに日本はいまだに寸尺や坪、升といった尺貫法は残っています。
だからISOの他にもアメリカではANSIやASMEといった工業規格があるんです。
日本はJIS(日本工業規格)というものが戦後に規定されたんですが、これの中身はほとんどアメリカのANSIやASMEを翻訳しただけで、後進国であった日本は厳しい規定は少しだけ緩めた(実状にあった)独自基準をちりばめたというだけの代物です。
ところが欧米両方に準じているがために、インチ表示とセンチ表示が混在しているなどJISにはグダグダなところが多いし、日本は関東(50Hz)と関西(60Hz)で電気周波数が異なるといった実状に合わせた独自基準もあるので、はっきりいって日本以外ではあてにされてない。
だから日本はISOやANSIに対抗して、アジア貿易圏内でJISより上位の独自規格を制定しようという思惑もある。
欧州vsアジアvsアメリカという三つ巴の修羅場になりつつある
たとえば電気自動車の充電プラグの形状一つとっても、主導権を握る激しいやりとりが日米欧で繰り広げられているそうです。
規格の主導を獲れば、電気自動車の世界市場をコントロールできますから。
そのとばっちりが、日本にも及んでいて、JISの改正がここのところ頻繁に行われているのです。一例をあげると、力の単位はkgだったのですが、今はN(ニュートン)です。Nはメートル法の単位です。
だから昔の規定では40kgの力とあったら、現在では392Nの力と表示しなければならない。
最近のクルマのカタログではエンジンの諸性能は馬力やトルクも全部メートル法で表示されてますよね。
ところがアメリカ人はこれに対して、フランスは余計なことするな、従来のポンドでええやないかと激怒しているワケ。
その間に立っている日本(の自動車会社)はお互いの顔色をうかがっているばかりといったところでしょう。
ヒエラルキーの永続化を拒否するのが政治の根源
クラストルの文明論では、そもそも国家の成立に至るまで、政治が不在であるどころか、あらゆるヒエラルキーの永続化を拒否するためにめぐらせた複雑な論理と制度によって絶えず政治を行使していると主張しています。
経済がグルーバルになるに従い、またインターネットや電気自動車という新たな産業が生まれるに従い、「未開」部分には「統制」を拒む力が大きく発生するのは言わずもがな。
クラストルの「ひとたび国家が生成したら後戻りできない」という危惧は大なり小なり(たとえば工業規格や電気通信分野など)で激しい闘いが行われているわけです。そしてそれが国際政治の本質です。
放射線管理に関して、国際原子力機関(IAEA)だとか国連科学委員会(UNSCEAR)といった国際組織がありますが、あれだって米露による核利用の主導を固定化しないための政治活動の場に過ぎないのです。
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Wednesday, January 12, 2022, 12:02 PM
東京スカイツリーはけっこう遠方から姿を認めることができます。羽田空港からもはっきりと見えますし、東京湾を挟んだ房総半島や三浦半島からも見えます。
そのスカイツリーは開業から10年が経ちました。
634mという高さの割に建坪はすごく小さくて、よくまあこんな狭い水路(十間川)の脇に建てたもんだと感心します。元々は東武鉄道の業平橋(なりひらばし:現在のとうきょうスカイツリー駅)駅に面した敷地です。
かつての東武伊勢崎線・業平橋駅って鈍行しか止まらない駅でして、乗降客もその地域に住んでいる人ぐらいの寂れたところ。高架下が資材置き場で薄暗く、人通りもなく狭い道が入り組んだところでした。無人駅だったかもしれない、しらんけど。
10年前までは汚いドブ川(十間川)沿いの陰気な場所だった。
開業当初はボヤーンとした灯りで、先端と展望室下、そして足元だけが灯っていただけです。
暗闇から浮かび上がっているスカイツリーもなかなか情緒があるのですが、躍動感はない。
見るのなら昼間であって、夜は展望室からの光がくるくると回って”陸上の灯台”に徹しているかのように思ってました。
そのスカイツリーも一昨年(2020年)に電飾が増強されて、冬の夜空を楽しませてくれています。
第一展望室から下の胴体部分が明るくなって、いろいろなパターンで表示してくれるのです。
周期的な変化からキラキラと光ったり、何色ものグラデーションになったりと眺める日や季節で様々です。
スカイツリーはほんとうにすばらしい建造物です。
ながめる度にすばらしい風景に感謝します。
でもね、近くに住んでいて困ったことがひとつ
FMラジオが混信する
自分は一日中ラジオで過ごしますが、Nack5(大宮)、東京FM(半蔵門)、Jwave(六本木)とNHK(渋谷)の4局をかつては聞いてましたが、スカイツリーから送信しているJwaveが強すぎて、近傍の周波数の局は混信してしまうのです。Nack5はほぼ雑音だらけですし、東京FMもポータブル型は不聴です。
NHKはさすがに空中電力が強くて、スカイツリー直下でも無敵で高音質のまま聞こえます。
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Tuesday, January 11, 2022, 12:44 PM
日本ではまだ実感は薄いのですが、アメリカは年率7%、ヨーロッパでも5%に近い超インフレです。
そして日本円の購買力は、なんと1970年頃1$=300円ぐらいにまで下がっているそうです。
おいおい、50年前の高度経済成長前の貧乏国家と同じですよ。
昭和末期から平成・令和にかけての愚策がここまで衰退させたということ。
1億円のマンションや家は自分の感覚では「をを、高級住宅!」ってな感じですが、先進国の人たちは「ふ〜ん」てな感覚。
親しい中国人の友人もポイポイと気軽に東京の家を買ってるんです。
海外企業に務める外国人も、いつかは日本にも住むからと目黒かどっかのマンションをポンとキャッシュで買ってます。
同い年で同じ時に就職しても、なんでこんなに差が付いちゃったのかとほとほと不思議です。
アメリカで会社を経営している友人は、帰国する度に物価の安さを実感すると語ってます。
モーテルの値段で、女中さんが布団も敷いてくれて、配膳もしてくれる日本旅館なんて感涙するほどなんだとか。
逆に日本人ですから、こんなフルサービスを1万円程度の宿泊費でやっていて大丈夫なのかと心配してしまうほど。
海外と比較すると物価は3倍ぐらいが適正という肌実感だそう
報道されているとおり、実質の日本円価値は30年間で1/3になったことと符合します。
30年もデフレが続いた結果であり、このスパイラルから脱出できる兆候はまだ見えません。
さらに欧米のインフレに日本が続くのは間違いない。
インフレとは何かというと物価上昇と相対的な貨幣価値の下落なんですが、では物価とは何かというと・・・
物価とは石油とガス・電気の価格に他ならない
コロナ禍で物流が滞っているとか、地政学的なサプライチェーンの分断だとか、いろいろとインフレの原因が書かれていますが、
突き詰めると石油とガス・電気の価格が基準になっているわけです。
通貨価値を維持できなくなると、石油やガスを高い価格で買わねばならず、それがすべての価格を押し上げていく。
貨幣価値を維持するには中央銀行は金利を引き上げて、市中から貨幣を回収しなければならない。
FRBやECBが利上げを発表しているのは、そのような意図からです。
でも負の影響がでかすぎて、おそらくできないでしょう。EUではスペインやイタリアといった債務超過国が破綻します。
アメリカは一気に景気が冷え込み、今年の中間選挙では民主党バイデンの敗北は必須。
価格を抑圧する社会主義体制はそもそも株式市場に馴染まない
一例をあげると、電力会社が良い例です。
原油価格の上昇を電気料金へ転嫁することには、現状では強い制約があります。
原油価格が1年前の3倍(1バレル80ドル)にまで上昇しているのですが、料金の上限は国が定めています。
電気・ガス・水道・鉄道・郵便といったインフラには国が強く介入しないといけない性格のものだからです。
菅前首相はさらに通信料金も加えたのも、インフレを見据えた政策だったのでしょう。
新聞記事では東電は2022年3月期に160億円、中国電力も140億円の赤字を想定しています。
もし現内閣が電気料金の値上げを認可したら、欧米と同じくドカンとインフレが襲うのは間違いない。
アメリカ並の6.8%のインフレ率はバブル絶頂期(88年頃かな)に日本でもありましたっけ。銀行の預金金利は8%にも達した。
ただし強力な円高(1$=78〜90円)だったので、極端な物価高にはならなかった。
興味深いことに、バブル当時はNTTが大人気で一株3万円近くまでになった。(現在は3000円近辺)
同様に電力も2000円から3000円程度でしたが、半分以下に下落したままの低空飛行状態。
同様なのは小泉内閣時の日本郵政。上場時の半分以下。
この傾向はアメリカの株式市場でも同じで、公共株ってのは大抵株価は低調のままです。
インフレだからと価格転嫁したら、さらにインフレを加速してしまうので監督下に置かれているからです。
だから中国は不動産価格の抑圧に動いたら、なんと最大手の恒大集団から以下すべてが消えてしまったw
第二第三の恒大集団が続くでしょうし、そうなれば中国株式市場は死を迎えるときでしょう。
世界中がコロナよりも怖いインフレの嵐に突入しようとしているのに、『貯蓄から投資へ』なんて脳天気なスローガンを唱えているのには笑っちゃいます。
日銀も財務省も国民の資産を殖やそうなんて思っちゃいませんよ
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Tuesday, January 11, 2022, 10:47 AM
正月からの新聞も読むところが全くなく、新年の記事が示すことは先行きが悪いことばかりです。
連休中は海外で仕事をされてきた方の話を聞いていました。
欧米とくらべて日本の管理職の賃金は半分以下
海外で仕事をすると、まず現地の管理職、つまりディレクター(監督者)やプロデューサー(統括者)クラスの給料の高さにびっくりするそうです。
日本企業と仕事の内容は変わらないけれど、3000万円ぐらいの年収は珍しくもないそうです。
組織も完全なピラミッドで、上になるほど勉強が必要で、部下への指導力も問われる。
そして階級で明確に業務が定義されているため、付合い残業なんて概念がそもそもない。
これは自分も経験があるのですが、とあるドイツ企業で、コピー機の横にあったゴミ箱があふれていたので、見かねて集積場所に持っていったんです。
そしたら厳しく注意されました。
つまりゴミを回収する人の仕事を奪ったし、会社はあなたにはゴミを捨てる仕事は与えていないということ。そんなことより本業に集中しろとのこと。
オフィスの床が汚れているからと、箒(ほうき)で掃こうものなら、周囲は関心するのではなく
「ああ、この日本人は掃除が仕事なんだ」と思われるから絶対やるな、もし掃除が必要なら、上司か担当者に言えばいいだけとね。
何でも屋(ゼネラリスト)はいちばん給料が安い人
自分の経験と同じようなことを講師が話されてました。
アジアや欧米で特にヨーロッパでは移民が多いため、エンジニア(技術者)やデザイナー(設計者)とワーカー(作業者)は明確です。
自分の責任範囲はここからここまでとはっきりしている。
ところが日本の企業では管理職と部下というよりも、同じ仕事をみんな一丸となってという考えが主流です。
でも、これが海外でのプロジェクトとなると、大きな問題になるんです。
国際標準規格(ISO)の手順と乖離してしまう日本人技術者
日本ではJIS(日本工業規格)というものがあるのですが、規格は海外に準拠していても役割分担までは明記していない。
それは日本企業の実状に沿ったからです。たとえば新入の平社員と係長が同じ事をやっても問題がない。
でもこれは海外の企業からはまったく理解できない。同じ仕事なら権限も賃金も同じだからです。
標準規格を策定する欧米の団体からは、個人の仕事の範疇を明確にできない日本の規格や資格はどうしても一目下に見られがちです。
たとえば司法試験に合格すれば、弁護士業務以外にも司法書士の業務も可能です。税理士と中小企業診断士と社会保険労務士も兼務できる仕事があります。
これが、欧米では「他人のメシの種を奪う」として強い反発がある。
だから海外企業との合併や共同体では、これが結構大きな摩擦に発展することもあるのだとか。
個人主義が徹底している欧米が推進する標準化(standardization)は日本の実業の大変革を求めてきています。
一朝一夕には解決しない問題なんですが、いままで日本企業の強みであったことは大きな転回を迎えていることは確かです。
でもこのままでは有能な人は賃金が2倍3倍になり、権限も大きくなるのですから、そりゃ海外企業へ流出するのは当たり前です。
日本人の給料が30年間ずっと同じか、実質下がっているのは、その基底にこのような大問題を先送りにしてきたからというのが自分の考えです。
向上心よりも、組織への忠誠を優先する官僚的な思考が病巣です
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Saturday, January 1, 2022, 12:08 AM
今年もよろしくおねがいします。浅草からの風景です。
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Thursday, December 30, 2021, 06:29 PM
激動日本左翼史 学生運動と過激派 1960-1972 池上彰 佐藤優 講談社現代新書 2021/12
自分は現在の社会集団としての日本に対しては悲観するほどではないですが、虚無的な感覚を持っています。
『人間を幸福にしない日本というシステム』と同じ現状認識
30年近く前のカレル・ヴァン・ウォルフレン の書名そのもの。そして平成から令和となった今では、その度合いがさらに酷くなっていると感じています。
なぜこんな不条理に民衆は怒らないのだろうかと不思議でなりません
それの回答として、本書では六〇年代の過激派の功罪として、政治的関心までも危険であると社会がみなしたことにある。いわゆる総ノンポリ化です。
同時代(1968年)にパリで起きた左翼勢力による五月革命は現在までもフランスの政治スタンスに影響を与え続けているのに対して、日本の新左翼運動は完全な裏目となってしまった。
そしてこの状況は日本の為政者にとって、とても具合の良い結果となっている。
頭の良い奴は既に爆発して発狂するか引篭もっているんだろうなあと同情します。
自分は頭の回転が良くないから、なんとか精神が保っているだけなんだと思います。
まあ歴史において平民が幸福であった国や期間なんてのも、過去一度もないのですが。
それにしてもなんか全土に覆う生ぬるいボヤ〜とした、怒りが”漂白”された今の日本の現状が大嫌いです。
安倍晋三(と麻生太郎)の虚言漬け内閣による陰湿な隠蔽、国家統計の偽装と悪事とこれだけあり、それに続く公明党の元財務副大臣のリベート事件と政治に対する怒りが渦巻いてしかりな状況にあるにも、です。
60年前なら暴動が起きてますよ、絶対に。
副島隆彦先生の怒りのエネルギーの原点は高校時代に体験した新左翼運動です。
2ヶ月前に”真説日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960”の感想 を述べていますが、その続編が出ていたので早速読みました。
本書では従来のマルクス・レーニン主義を標榜する左翼思想から、戦後にスターリンと訣別しトロツキーの世界革命論を掲げて、自壊していく新左翼の時間経過が対談形式で解説されています。
また本来であれば武力革命を率先するべき共産党においても、武力闘争を放棄したことで各ブント(独:同盟)や赤軍派が飛び出していきます。
重要なことはなぜ若者たちが、次々に武力も肯定した新左翼運動に加わっていったと言うことです。
大学生は小ブルジョアジー(プチブル)と共産党は白眼視していた
かけ算も怪しいのが大学生になれる現代において想像しがたいのですが、大学への進学率は1割程度で裕福な家庭しか行けなかったからです。
その学生たちもやがて労働者側になるという発想が当時の共産党にはなかった。
資本家ではなくても知識や才能で必死に喰っている人たち(学者や芸能人)もブルジョアとして非難の対象としたのです。
だから大学生たちが抱える「ノブレス・オブリージュ」(高貴な者が宿命的に負う義務)のエネルギーがすべて新左翼運動へと集まっていたのです。
うん、なんとなくわかる。
世間知らずなのに、義憤に駆られるというのは若さの特権です。
でもそれ自体が「仁義なき戦い」そのもののような内部抗争を生み出していくということまでは想像できなかったのです。
それでも大学生の若い熱気はやがて全学連という組織として具現化して、労働者に代わって六〇年安保闘争で表舞台に立っていきます。
六〇年安保闘争は反米運動なのか、アンチ岸という反ブルジョア運動なのか?
池上と佐藤両氏が指摘しているのは、反安保運動も左翼内では所属によって糾弾相手がアメリカなのか国内の資本家と手先の岸内閣なのかと標的が異なっていたということ。
そして驚くことに共産党は対米従属を是としていたことです。(安保改正を進めた岸内閣だけを悪とした)
アメリカの力により天皇制を打倒してから民衆蜂起でアメリカを出し抜こうという戦略です。
この共産党の唱える二段階革命論は六〇年安保で急展開し、とつぜんナショナリズムを前面に出し始め、反米愛国主義に切り替わります。
(抜粋はじめ p75)
■共産党が「対米従属論」に固執したワケ
池上 なるほど。ところで共産党の対米従属論に話を戻すと、六〇年代といえば日本の資本主義は確かにまだまだ未成熟な部分がありましたし、その時代状況で「日本はアメリカの従属国であり、日本政府はアメリカの傀儡政権なのだ」と聞かされて納得してしまう人は共産党支持者でなくても一定程度はいたでしょう。正直なことを言えば、私自身も若い頃にそう思っていた面があったような気がします。
ですから私も学生時代に非共産党員の友人と、「日本は対米従属の半植民地国家なのか、それともアメリカの意向とは無関係に日本政府は対外進出を企てているのか」について論争したことがあります。
でも翻って、六〇年代とくらべてずっと経済的に発展した現在の日本が果たして米国に従属しているだけの国なのかどうかを考えると、これはなかなか難しいですね。
つまり従属国でないのであれば、日本は今日に至るまでのどこかの段階で独り立ちした帝国主義国になっていなければいけないはずですが、果たして今の日本がそういう国なのかというと、そうと見えるめんもあればそうではない面もある。この問題は現在においても曖昧で答えを出しにくい問題のように思えます。
佐藤 そうですね。ただ、帝国主義国だからといって完全に自立するとは限らないのも事実です。たとえば現在のドイツはアメリカの核の傘の下に入っている完全には自立していない国のひとつですが、ドイツがアメリカと組んでいるのは別にアメリカの属国だからではなく、単にドイツの政治エリートと資本家にとってそのほうが経済合理的だからです。しかし対米従属という見方に囚われると、そうした大国の傘に入りたがる(相対的)小国の主体的意思は見えなくなってしまいます。
またこの属国論は、陰謀論と結びつきやすいのも問題です。日本がひどい目に遭うのはすべてアメリカの陰謀であり、しかもそのアメリカを陰で動かしているのはユダヤ系のネットワークやフリーメイソンのような秘密結社である、といった妄想と実に容易に結びついてしまう。
池上 田中角栄がロッキード事件で潰されたのはエネルギー政策に関して対米自立を唱えたからだ、という説が未だにそれなりの数の人に信じられているくらいですからね。対米従属論に囚われると、「アメリカに逆らった総理大臣は潰される」といった、根拠のない話が独り歩きしてしまうのはたしかにそのとおりかもしれません。
佐藤 そしてこの対米従属論がなにより問題なのは、日本国内の権力者を論理的にアメリカの一方的な被害者にしてしまうことです。つまり、日本の政治家や財界がアメリカという巨大な悪の帝国の意のままに動いているという世界観で世の中を見始めると、今度は日本の政権の不作為や資本家の悪行まで「アメリカのせい」となってしまい、日本の権力の事実上の免責になってしまう。
池上 アメリカというものすごく強大な悪の帝国が上からコントロールしている以上、日本の政治家などは所詮何もできないのだというエクスキューズになりやすいというわけですね。
佐藤 アメリカとくっつくことで甘い汁を吸っている人以外は、誰であろうと被害者という構図に共産党の見方ではなっていまうわけです。
私が思うに、六〇年代の日本共産党が対米従属に固執したのは、おそらく外国の共産党の意向に振り回されてきた彼ら自身の意識の裏返しでもあったのでしょう。
(抜粋おわり)
共産党が「六一年綱領」で反米愛国主義へと転換すると、社会党も(資本主義から)社会主義への転換(革命)という方向性をはっきり打ち出していきます。
ところが64年の春闘ではゼネストを訴える社会党と、資本家の挑発に乗るなと反ストの立場をとる共産党とみごとに左派が二つに割れてしまいました。(この経緯で宮本顕治が誤りを認め書記長を辞任しています)
前著でも三池闘争をはじめとした労働争議が尻つぼみになっていったことは解説されています。
結局、社会主義を理想とする共産党は社会党やその他左派政党とくらべて、組織の維持拡大のみに特化するあきらかに異質な政党であったわけです。
■全学連から全共闘の時代
全学連が六〇年代の安保以降は分裂によって徐々に勢力が下火となり、代わりに出現したのがベトナム反戦運動を契機に発生した全共闘(全学共闘会議)です。
分裂した派閥をふたたび集約するための代表者会議であったのが、反ベトナム戦運動や東大安田講堂占拠などの学園紛争の主役になっていきます。
興味深いことに、このような状況下でも共産党は学生のゲバルトを「ニセ左翼暴力集団の挑発行為」として非難に終始しています。
1968年(昭和43年:前年にアポロ月面着陸)の頃が全共闘の盛り上がりのピークです。それは大学の大衆化が進み、ノブレス・オブリージュの気概もなく、就職予備校化していったことです。
また全共闘も内ゲバで自滅に向かい、共産党は新左翼=ニセ左翼暴力集団として、けっして歩み寄ることがなかった。
テリー伊藤は斜視が機動隊との衝突で投石によることは有名な話ですが、共青同や中核、革マルらの機関紙も神田神保町((東京の書店街)のみならず個人書店でも購入することができたのです。
だから左翼活動家は基本的に文筆力があり、作家や出版になっていった人も多い。そしてカリスマも多く政界にも輩出していったことは事実です。
私にとって身近なのは太田龍(1930-2008)で元日本革命的共産主義者同盟(第四インターナショナル日本支部)委員長です。
革命家からユダヤ陰謀論を展開したオカルトの教祖様です。
ただし70年代からはご存知のように論調が行き詰るに従い、よど号ハイジャックやあさま山荘、テルアビブのテロと過激な行動へと飛躍していくことになります。
自分が30年前の頃は、まだゲバ文字が躍る立て看板が学食などにあったり、マルクス経済が主流の帝大系ではジグザグデモの練習をさせられただのと、名残らしきものはありました。
それに、両親からは学生運動と統一教会(原理研)にだけは絶対関わってはならないと言われてました。
当時の若者たちもそろそろ後期高齢者を迎えるようになり、駿河台周辺、早稲田や慶応を歩いてみても、かつての学生運動の残渣はほとんど見かけません。
しかしながら、幼稚ながらも『革命』を目指したそれぞれの論理は、今に生きる我々にも”教養”として知っておくべきことなのではないでしょうか。
検索キーワード:左翼:
憲法を変えないことは国会議員の怠慢である
我々が正しく左翼を理解しないかぎり政権交代の気運など盛り上がるはずがない
小室圭氏がアッパークラスに所属するための雛形(プロトタ イプ)なんですよ
法律とは弱者側 が連合して制定するべきものである。国際法であっても
啓蒙主義(Enlightenment)の意味を正しく説明できますか?
偽文書・椿井文書を日本学術会議はぜったいに取り上げませ んよ
Facebook上の発言をFacebook が評価するのは矛盾を生む
フ ィードバックされない学力試験など意味がない(注目される埼玉式)
三島由紀夫VS東大全共闘〜50年目の真実〜を観てきた
人間の深みとは左翼運動への傾倒と深い挫折の経験がないと生まれない
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Thursday, December 23, 2021, 05:07 PM
ラジオを聞いていたら、買物でレジ袋(ポリ袋)ではなく持参のエコバッグを使っても、ほとんど石油資源の節約には関係ないという話でした。
エコロジーの観点でもエコバッグはレジ袋の600枚分で、600回の買物をしてやっと釣り合うレベルなのだとか。
マイバッグ持参はエコロジー、SDGsの象徴としての役目しかない。
まあそれでも自分は構いません。ずっと以前から自分はマイバッグ持参派ですから。
それにしても喧伝されることと実体(現実)がこれだけ乖離しているということは知らなかった。
再生エネルギーに電動自動車が普及すればバラ色の未来みたいな話ばかりですが、嘘ばっかり
『質素倹約』『感染隔離』で進む世界の社会主義化
コロナ禍をテコに、大量の石油を消費する飛行機は目に仇にされてヒトの動きから経済活動にも強い圧力が掛かるようになってしまいました。
石油を消費しない社会というのは経済活動自体が縮小するということなのに、誰も指摘しない。
自動車の電動化や再生エネルギーは結構なことですが、希少金属の枯渇を生み、あらたな環境破壊を生み出していることにはしらんぷり。
ドイツがメルケル退任後は左派連立政権となりましたが、温暖化ガスを排出する企業を標的にして課徴金を集め、再エネ企業には税金をばらまきました。
日本人が信じ込んでいるほどドイツが再エネ活用の優等国となったでしょうか?
石油も電気もガスも急激に値上がりして、止まることがない。
ドイツ経済は低賃金労働の移民やEU域内の出稼ぎで賄っているに過ぎない。
ベンツやポルシェはいち早く完全電動化を発表していますが、あれは国内向けの政治スタンスです。
まあ本気で内燃エンジンを廃止するつもりなのかもしれませんが、海外拠点でエンジン車は作り続けるでしょうね。
『環境社会主義』は欲と金が蠢く世界にすぎないのです
やだやだ、こんな社会
以下、愛読するメルマガの転載です。
2021/12/21 No.4555
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10秒で読む日経!
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今日のNews
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●COP26を経て、資産運用会社が投資先企業に「1.5度目標」に
整合するような温暖化ガスの排出削減を働きかけ始めた。
日本では東京証券取引所のプライム市場への上場要件として
気候変動関連の情報開示が強く求められている。
日本経済新聞 2021年12月19日
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佐々木の視点・考え方
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★突き詰めれば、人は欲とお金で動いています。
ESGのなかのEである気候変動関連の流れもそうです。
経済停滞が続いてた欧州、中でもドイツでは、保守も革新も、
似たような政策しか出せずにいました。CDU・CSUや
社民党等の大政党は、革新政策として、環境改善という誰も
反対しずらい政策を掲げて差別化を図ろうとしてきました。
自分で設置した太陽光発電の電気を高い価格で売電できる
FIT制度は目的の太陽光発電への投資活発化は失敗し、
電力価格が高騰しただけの暗愚の政策でした。
でも、自宅に高価な太陽光発電装置を補助金を貰って設置し、
電力代が無料か収入源になった人は政策を支持しました。
環境保護を実行でき、お金になるのですから当然です。
儲けたのは意識高い系の富裕層であり、損したのは高い
電力代を支払い続けた低所得層でした。
環境原理主義政策が支持を得ることを覚えた政党は、
環境NGOに活動支援金を税金から与え、NGOの活動を
活発化させ、活動員は1千万人を超える、ドイツ最大の
政治ロビーになりました。
他の資金源は、環境悪化させる工場や会社に訴訟を仕掛け、
マスコミ等を使って不利な立場に追い込み、嫌なら
我らの活動に寄付せよとするのです。
この10年の中で、政治と環境NGOとマスコミは相互に人事が
行き来して、同じ利害関係を持つ人たちで溢れています。
そして、炭素を使った製品をEUに輸出するには炭素税を
払わなければいけないという法ができ、EU域外からの
収入源も立ち上がります。
「欲とお金」という別の視点で見ると、違った風景が見えます。
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Saturday, December 18, 2021, 11:33 AM
この季節になるとマフラーの巻き方の指南が新聞に載ります。
今年の巻き方は伊勢丹によると「ピティ巻き」なんだとか。
ネクタイなら社会人の象徴として何種類かは結び方を覚えています。
Yシャツの襟の形やスーツの襟の幅に合わせて結び目の形を変えます。
また顔の大きさで結び目の大きさを調整したり、絞ったりする。
一方マフラーは素材も長さも、色や柄も多種で、けっこう難しい。
それに年中身につけるモノではないので、あーでもないこーでもないと
姿見の前で悶々とする方も多いのではないでしょうか。
それでもマフラーは手軽な防寒アイテムなので、いくつかは持っておきたい物です。
過去ログ:
マフラーを格好良く首に巻きたいのだ
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Friday, December 17, 2021, 05:09 PM
日本ではコロナの蔓延が海外とくらべて驚くほど少ない。
その理由として日本人の6割が持つ白血球の型「HLA−A24」はコロナウィルスへの免疫力を持つという実験結果を理化学研究所が発表したという記事。
この型を持つ人のキラーT細胞は新型コロナと過去のコロナを記憶し、分子の共通性があれば反応することが判明したとのこと。
日本人はコロナウィルスへの耐性を持っている
世界中でこれだけ連日騒がれているのに、国内では感染爆発が見られないのは、こういうことなのかもしれません。
ですから、あんまり神経質になることはないのです、日本人ならという条件でわね。
一昨日同乗した車のドライバーは、地球温暖化の原因を本気で排出される二酸化炭素が原因だと信じて疑っていませんでした。
高速道路を走るおびただしいトラックなど物流すべてが電気になっちゃえと言います。
それならトラックは全部連結して電車にしちゃえばいい。
火力と原発は全廃しろとも言ってますが、そうなると電力料金は何倍にもなり日本中に太陽光パネルと風車だらけになります。
エレベーター、エスカレーターは停止、煖房は薪で夏は我慢という生活を本気でしたいのでしょうか。
電気を運ぶ船というアイデア
先日の新聞に『PowerX』という社名だけの広告が掲載されていました。
面白い形の船だなと興味をもって眺めました。トリマランという胴体が三つある船型かと思ったら、両側に浮体をもつアウトリガーというタイプです。
Webで検索すると、ZOZOの創業者の1人、その方の電力運搬というアイデアでできたのがPowerXという会社だそうです。
日本は海で囲まれていますが、近海での風力発電は困難なのが実状です。
そこで蓄電池を大量に積んだ船を日本近海に周回させて、北海道の電力や沖合の風力発電所から消費地に電気を運ぶそうです。
大電圧の海底ケーブルを施設するよりも、簡易に送電できます。
また国内だけではなく、海外の余剰電力を運んでくることもできます。
技術的な壁は、それだけの大容量低価格な蓄電池を作れるかということだけ。
タンカーサイズとなる将来像も描いています。空きスペースにはコンテナも積めば物流の手段ともなります。
とても夢がある構想です。
過去ログ:海も山も道路も線路も霞ヶ関の所有だが、愚民どもよ、なんか文句あるか?
既成概念をぶっ飛ばせ(パラダイムシフトの時代へ)
昼寝をしたくて東京湾へ
舟や筏に帆を付けただけでは進みません(逆効果の良い例)
日本は海上でさえも自由になりません
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Thursday, December 16, 2021, 12:32 PM
160年ぐらい昔の自転車です。
日本は幕末の頃、こんなのが自動車の原型となりました。
こんなのがギコギコガタゴトとイギリスやフランスでは走っていたんです。
これは戦前1920年代の5人乗り
時速90キロぐらいは軽く出たようです。
2003年に作られた福井の化成品会社が造った全天候型電動自転車です
値段が高くて売れなかったそうですが、今売れば結構いけるかも。
バッテリー駆動、回生エネルギーを回収して、ちゃんとワイパーやウィンカーもついています。
これらは大阪の堺東に来年春に開館するサイクルセンターで展示されます。
自転車の街を代表する巨大施設となるそうなので、楽しみにしてます。
過去ログ:
自転車博物館で至高の一時を過ごす 2
自転車博物館で至高の一時を過ごす
自転車は想像よりもずっと速い乗り物です
何を勘違いしたのか茅ヶ崎美術館
ガソリン、電気一切不要の自動車は既にあります
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Tuesday, December 7, 2021, 08:58 AM
昨日の新聞に受験科目から物理を除外するのは残念だという教員の投稿がありました。
海上保安大学は海上保安庁の幹部養成学校で入試と言うよりも公務員採用試験も兼ねたものだそうです。
志望者の減少で物理と化学を来年からは取りやめるとのこと。
この教員のように自分も「もったいないなあ」と思います。
投稿者と自分も年齢は似たようなので、共通一次試験を経験している世代です。
今と違ってとにかく”全部盛り”で好き嫌いが許されずみんな嫌でもやらされた。
でも逆に”広く浅く”で十分でもあるというメリットが受験生にはあります。
ただ中曽根内閣以降は骨の髄まで数学・物理・化学が嫌いな閣僚・官僚が多いのか、教育改革の名の下に数学や物理を除外していった。
三浦朱門や曽野綾子は数学不要と大々的に広言してましたっけ
その改革委員会に呼応するかのように、受験科目を減らす大学が続々と現れました。
はたしてこれでいいんでしょうか?
せっかくの勉強する動機を放棄させてしまうことが、若者の未来に役立つことなんでしょうかね。
人口の減少に伴い、学力不足が著しいと嘆く大学教員も多いと聞きます。
”教育改革”というのであれば数学/物理・化学/哲学こそ必須なのではないでしょうか。
ただ、地頭の良し悪しは作文(論文)を一瞥すればわかるという人もいますが、脳内に素養が在ってこそなんですがね。
右には「日銀は購入したETFの出口戦略を示せ」という投資家からの投稿。
株価支持政策で日銀が下支えしてくれるから安心して株を買うことができる反面、いつ日銀が売り側になるかという恐怖を投資家が抱いていることがわかります。
来年4月に東証市場が再編されるのでそれが潮目
さらにFDRが利上げとテーパリングの実施にあわせて、日銀だって正常化せざろうえない。
日銀が主要株主の企業の株価に注目ですね。アドバンテスト、ファーストリテーリング、東京エレクトロンとかですね。しらんけど。
参考)日銀が大株主の企業ランキング(ダイアモンドオンライン)
https://diamond.jp/articles/-/267714
検索キーワード:日銀:
日本で税金を徴収するのはインフレを抑制する目的でしかない
日本銀行の株主になって何かメリットはあるのか?
世界(マクロ)経済はまるで熱力学のようである
政権の太鼓持ちを「経済学者」と呼びます
Google、Facebook、Yahooら巨大ITの本質は広告代理店である
正しい眼鏡をかけろ(スティファニー・ケルトンのMMT論)
国際決済銀行(BIS)の主要議題となった暗号資産
ニクソンショック72年、プラザ合意85年そしてMMTだ!
でたらめのソフトバンクがあたえる日経平均への影響
バレれば開き直るのが上級国民なのでしょうかね
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Monday, December 6, 2021, 08:49 AM
古代アリストテレスから世の中は物質と精神(霊魂)のみで形作られていると考えられていました。
物質と見えないものがあるから、善と悪、天と地、光と闇、神と人・・・すべてはきっちり二分できるという考えです。
これは近代哲学にまでずっと引き継がれています。いわゆるデカンショあたりまでは。
そして近代人(modernman)の基本思考でもあり、それはいまでも欧米の主要な考えかた。
二元論の最たる事は今のCO2悪玉論(温暖化原因説)
行き着く先は排出する発電所が悪い、石油・石炭が悪い、経済活動が悪い・・・そして人間の生活が悪いとなる。
地球温暖化の要因は人間が悪いコトするからとなる。
地球温暖化問題の次は、牛豚鳥を食べるな!という贖罪問題が出てくるでしょう。現実にベジタリアンやビーガンは社会変革運動として大きなムーブメントになりつつある。知らんけど
自分はそれでいいと思ってます。100年後の世界がどうなっているかなんて知った事じゃない。
でも量子力学が哲学として必須教養となると世の中が変わる
なぜなら量子力学は二元論(dualism)の否定だからです。
何もない空間(真空)が存在すると発見したのがパスカルです。いまでは当たり前ですが、この実験は科学者たちに大きな衝撃を与えました。
神は無を嫌うと考えられてきたからです。
ところが1900年代から急速に原子構造の研究が進み、また電磁気学が生まれると、無であるはずの空間にも電気や磁力、引力の存在が前提となります。これもいまでは当たり前な考えですよね。
真空だろうが宇宙空間だろうが光は進むし、電波で交信できる。
こうやって現代科学は二元論をガッツンガッツンと崩していったのです。
結局は物質を構成する原子の内部はなんだと突き詰めると、何もない空間に行き着いてしまいます。
電子を含め、素粒子は存在するという確率でしかない。質量が極めて小さいからほぼ光速で飛んでいるということだけは判る。
いまのところは、光速で飛び回る揺れる空間が素粒子の姿とされています。
だから逆に我々人間にとって、身体と魂とわけて考えられていましたが、
突き詰めると人間という物質も無の空間に過ぎない
のです。宇宙空間の塵埃どころか、何にもないんです。すべては空間と空間の関係性が固まってできているだけ。
『命は貴い』『命を大切に』というお題目ばかり唱える”いのち教”というような人がいますが、じゃあ命ってなんだよと言えば
命だって関係性のひとつに過ぎない
と言えます。国籍、所属、親と子、性別などなどそれらの関係性の塊でしかない。現代物理学ではね。
森羅万象はすべて関係性の代物なんです。
検索キーワード:現代物理:
時間はどこから来て、なぜ流れるのか?
ビジネスホテルで読書三昧中
原子内部の”弱い力”を発見したワインバーグ博士
天才数学者フォン・ノイマンの登場で世界は一変した
数学力と経済成長率と生産性は正の相関があるのだが、我が国は・・・
数学は<発見>されたのか?<発明>されたのか?問題
天文学はかつては「星学」と言われていたのです
数には神が宿ると考える人が科学者なんだなあ
私はホーキングを空想家としての評価しかしない
放射線観測網なんてIoTですぐに構築できるでしょ?
検索キーワード:素粒子:
過去の投稿に検索をかけてみた
時間はどこから来て、なぜ流れるのか?
ビジネスホテルで読書三昧中
理論物理学者は引く手あまたで八面六臂の大活躍
原子内部の”弱い力”を発見したワインバーグ博士
「赤外線を当てれば癌が消滅する」はオカルト治療ではありません
エネルギーはなぜ質量×光速の二乗なのか
反物質があるなら反空間(マイナス宇宙)だってあるんだろう
肉体が消えてもその気概(思考)は子孫に伝わるという新説
数学は<発見>されたのか?<発明>されたのか?問題
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Monday, December 6, 2021, 07:30 AM
書評で「インターネットは言葉をどう変えたか」という本が紹介されていました。
カナダの言語学者は第三の言語「打ちことば」という概念があると提唱しました。
短文でニュアンスを伝えようという工夫が独特の絵文字を発明させたことに異論はありません。
コミュニケーション手段としてのネットが新しい言葉を誕生させたということ。
とくにスマホしか入力手段を持たない(知らない)若年層は、独特な言い回しや略語を多用して暗号のような短文でやりとりしています。
たとえば了解という意味の「りょ」「り」という一文字ですます。
ですますを省略して、体言止めです。たとえば「今日つぎ渋谷」とか「電車止まる笑」てな文
発信者は自分本位で意思疎通ができているという勘違い
これがスマホしか使えないいい大人、中年でも気どって使うことが多い。いかにも俺はスマホに精通しているんだぜと言わんばかりです。
・・・かっこ悪いなあ
年明けには「あけおめ」だけのSMSが大量にやりとりされますが、最近は4文字も面倒だからスタンプだけなんだとか。
理解できない文章を送ってくる人が周りに何人かいます。
何を意図しているのか判らず、結局何度もメールのやりとりをしてこちらがなんとなく理解できるということが多い。
やっぱりIT産業にお勤めの方でした。LINEやWhatsUPとTwitterでの会話が日常の人たち。
問題はコミュニケーションではなく一方的な自己満足文
ようするにSNSで駄文を書き散らして、それを読み手が解釈しろという姿勢です。
それが新たなスマホ世代のコミュニケーション手段であると信じて疑わない。
誰もお前のことや心情なんて興味ないよ
もっと簡潔に客観的な文を送ってくれと、”書きことば”と”はなしことば”しか知らない世代はSNSを嫌うのです。
一方ソーシャルネットワークサービス(Social Networking Service)しか使えない世代は、上の世代と意思疎通ができないと嘆く。
SNSの繋がりだけで良いという人たちとのコミュニケーションはどうしたらいいでしょうかね。
会社や仕事で部下との関係性に悩むオジサン世代には同類として同情します。
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Wednesday, December 1, 2021, 09:21 AM
来年2月13日まで日本近代美術館で開催されている民藝展を観てきました。
平日でも結構にぎわっていました。
1時間半も観れば十分だと思ってましたが、一通り眺めるだけでも2時間。さらに常設展示されている階上の明治以降の国内美術品(一部セザンヌやロダンがある)をさっと眺めるだけで合計4時間滞在したことになります。
座る場所が感染対策で少ないので、たちっぱなしで疲れました。
民藝の展示といっても、単に蒐集物を展示した物ではなく、近代の目を通して過去の手工芸品を見つめ直そうという活動の歴史です。
千葉の我孫子で始まった白樺派という文藝活動が、大正末期で鉄道網が完成したことにより地方の文化紹介という色合いが強くなりました。いってみればジャーナリズム活動の延長であったわけです。
着物に草履下駄が一般的な頃に革靴にスーツ姿で古美術・骨董を探し求める団体は相当奇特な目で見られたようです。
日本国内だけではなく、朝鮮の李朝時代の陶磁器や什器、台湾の先住民族の衣装などの紹介と保存を働きかけていた。
柳らが興した運動は、地場産品の見直しのきっかけや農家の副業の奨励策となります。また日常の雑器や下手物といわれる陶器も国内外の骨董愛好家が目を向けるきっかけとなりました。
時代が大正から昭和にかかる時期ですから、和洋折衷の生活様式とともに人々に影響を与えた。
高島屋での民藝による即売会は中流・上流層に人気が高かったようです。
西洋に追いつけというスノッブ(snob)な時代に合致したのです。
ちょうどイギリスの過程で使われていたスリップウェアというオーブンで焼いてもいい頑丈で素朴な皿が創立者であるバーナード・リーチで紹介されると、同じものを日本でも目指します。
逆にアジア的な竹工芸で椅子をつくったりと活動はデザインハウスです。
民藝が目指したことはSDGsな社会と生活だったのだろう
繭玉のくず糸を編んだネクタイや、ボロ布を裂いて編んだ敷物、藁製品・・・すごく魅力的です
柳宗悦(やなぎそうえつ1889-1961)の息子は柳宗理(やなぎそうり1915-2011)。陶芸家というよりも工業デザイナーの先駆けです。
太平洋戦争時には文化国家であるという対外宣伝の役割をさせられいますが、この紹介映画やグラフ誌は戦後に海外で評価を得ます。宗悦と宗理はアジア美術の紹介者として評価が高かったのです。(バーナード・リーチの尽力でもありますが)
心満たされる生活ってなんだろうな
居心地良さはモノに感謝しながらの生活スタイルなんじゃないかなと思いました。
安売りのやかんではなく、鉄瓶で淹れたコーヒーを飲みたくなりました。
これの見逃しても、10年毎にどっかで展覧会はあります。それぐらい人気のイベントなんです。
過去ログ:
民藝は民衆的工芸品であって美術品ではないという柳宗悦の主張
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Monday, November 29, 2021, 10:44 AM
デビュー40周年を記念して歌手の歌番組がありました。
じっくり聞きたいと録画しておきました。
スタジオで過去のヒット曲がメドレーで演奏され、最後に新曲が披露されました。
すごい違和感
二十歳の曲を40年後に歌えば、音程が同じであっても年齢相応に息継ぎやビブラートがずれるはず
ところが全く一緒なんですよね、ラジオで繰り返しレコード音源が流れており、聞き慣れているから良く判る。
メドレーでテンポも生演奏で同じことなんてあるのだろうか。
曲調が違う過去のヒット曲をメドレーで繋げて、微妙なアレンジを瞬時に切替える事なんてできるのだろうか。
(よく聴くとエコーやイコライザー補正が曲それぞれで違っている)
一応生演奏を収録して、それに他音源をかぶせているのでしょう。
演奏は生だとしても歌声だけはレコード音源ということもレコード会社の販促番組であれば可能です。
いかにも生歌を歌っているかのように演じている、まあその技術がすごいし、いつまでもレコード発売当時の声色を期待されているのって可哀想だなあと思いました。逆に歌手の厚顔にも驚きます。
検索キーワード:SONGS:
軍事力がなければ平和というプロパガンダを流すNHK
内田裕也と樹木希林という過激左翼の夫婦
NHKとレコード会社が手を結ぶ販促番組「SONGS」は民報でやれ!
我々は音楽で潜在的にキリスト教の洗脳を受けているのです
NHK「SONGS」のひどさ (スタジオライブのように見せて口パク)
やしきたかじんもウルフルズも京風弁です
テレビ番組のリクエスト名曲選に名曲無し
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